研究分担者 |
板谷 義紀 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
架谷 昌信 名古屋大学, 工学部, 教授 (50021788)
小林 敬幸 名古屋大学, 高温エネルギー変換研究センター, 助手 (90242883)
北川 邦行 名古屋大学, 高温エネルギー変換研究センター, 助教授 (00093021)
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研究概要 |
あるエネルギーの形態から他のエネルギー形態への変換を高効率化させることは、エネルギー利用の高効率化を図る上で,重要な要素課題の一つであると考えられる。光利用技術の一端として,光エネルギー輸送,光化学反応,レーザー加工,レーザー測定等があるが,これらの場合光源として用いる光は、熱→電気→光の形態をたどって変換されている。ここで熱から直接光にエネルギー形態を変換できるとすれば,総括的なエネルギー効率の向上を図ることができると期待される。そこで本実験では熱・光直接変換装置としてガスダイナミックレーザーを採用し,その特性について,特にレーザー発振の必要条件である反転分布の有無について実験的検討を行った。 ゲインの計算は,燃焼開始前のMCTからの出力を調べておき、燃焼時におけるその出力の比から,ゲインGを求めた。本実験ではこれに先立つ数値実験より燃焼圧力10気圧、マッハ数5を想定している。燃焼に伴って圧力が激しく変動するので,燃焼器内圧力が最大になった時点の値を代表値として用いた。MCTの出力が燃焼による圧力の減衰と同期して振幅し、レーザービームを入射させないときのMCTの出力が一定でしかの安定していることから燃焼等の輻射熱の影響でないことは明らかである。これはMCTが10.6mmのレーザービームだけでなく,赤外光全体を検知しているためであると考えられるノズル上流側代表圧力とゲインとの関係について,本実験条件下においてはゲインの値は2から4の値をとっている。圧力比からは想定したマッハ数に達していないにもかかわらず,ゲインが確認されたのは、キャビティ内部の流れに速度分布が存在しており、壁付近では中心部よりも低い圧力になっており,キャビティ中心部では圧力比から計算されるよりも速いマッハ数に達していると考えられ,このようにゲインが得られてのではないかと推測される。
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