研究課題/領域番号 |
05453095
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 誠 京都大学, 原子エネルギー研究所, 教授 (90027128)
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研究分担者 |
足立 基斉 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (50027140)
塩井 章久 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (00154162)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | アニオン界面活性剤 / 中性界面活性剤 / 分子集合体 / マイクロエマルジョン / タンパク質可溶化 / 微細組織制御 / 界面活性剤濃厚溶液 / 超微粒子 |
研究概要 |
マイクロエマルジョン(ME)型分子集合体の機能化へ向けて研究を行い、以下の成果を得た。1.分子集合体の機能化:MEの単一組織の機能化に関する次の基礎的事項を解明した。(1)分子集合体形態と界面活性剤分子形態との関連を記述できる理論モデル、(2)円筒組織を形成する界面活性剤系並びに孤立性の高い球状組織界面活性剤系のとる挙動、(3)それらとエアロゾル-OT(AOT)混合界面活性剤系で形成される組織、物質可溶化の特性、(4)ポリオキシエチレンアルキルエーテル中性界面活性剤系及びこれとアニオン界面活性剤との混合系で形成される球状組織の特性、(5)マイクロエマルジョン系におけるCdS超微粒子形成過程、超微粒子安定化に及ぼす球状分子集合体組織の役割。2.タンパク質・分子集合体系の機能化:分子集合体へのタンパク質の可溶化の推進力・動力学等の機構、可溶化の制御法を解明した。この知見を基礎に、静電相互作用・アフィニティ相互作用を調節することによって、タンパク質の変性を抑制してタンパク質の抽出能・選択分離能を高めるための、分子集合体組織のテ-ラリングに成功した。3.分子集合体が集まった相の機能化:AOT濃厚系の球状組織ならびに(2-エチルヘキシル)燐酸ナトリウム界面活性剤濃厚系におけるネットワーク構造の静的・動的特徴を解明し、オルガノゲル材料をME組織を用いて作成するためには、ある程度の硬さをもつ単位分子集合体組織を用いるべきあることを示した。さらに、AOT組織を鋳型としてME相を固定化するさいの諸条件に関する知見をえた。MEをナノ構造を持つ機能反応場の構築に向けて材料化することが今後の重要な課題である。
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