研究課題/領域番号 |
05453099
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
後藤 繁雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023283)
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研究分担者 |
田川 智彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10171571)
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キーワード | 圧力スイング(PSA)式反応器 / パラフィンの有効利用 / 脱水素芳香族化反応 / 水素吸蔵合金の化学的利用 / 周期操作型反応器 / 反応分離 |
研究概要 |
1.反応装置の試作 現有の流通管型反応器を改良して、反応ガスとパージガスを切り替え可能な単塔型PSA反応器を試作した。キャピラリーガスクロを購入し分析系とした。2種類のカラムを用い非定常状態の反応率の迅速測定と生成物の精密測定の両方を必要に応じて測定出来るよう工夫した。 2.触媒の選定 典型的な脱水素触媒である白金/アルミナ、本反応に有効と思われる白金-FKLおよび亜鉛-ZSM5ゼオライトを準備し、触媒活性の比較を行った。n-ヘキサンの脱水素芳香族化反応をとりあげ検討したところ、亜鉛-ZSM5が本操作条件では触媒として最適であることを見いだした。 3.脱水素芳香族化への本システムへの適用の可能性 本反応の重要な要素反応のひとつである、シクロヘキサンからベンゼンへの脱水素芳香族化反応についてPSA反応器の応用の詳細を検討した。同反応は通常の白金触媒でもよく進行し、温和な条件でも容易に平衡反応率を達成可能であった。ニッケル系合金を共存させることによって、反応をほぼ100%まで促進することを見いだした。常圧のパージにより分圧をスイングさせるPSA操作を行い本反応器の応用の可能性を確認した。この成果は化学工学論文集に投稿し、公表した。 4.現在、目標反応のひとつであるn-ヘキサン脱水素芳香族化反応系への応用を試みるべく当該反応条件下で、作動する各種合金の選定作業が進行中である。
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