研究課題/領域番号 |
05453110
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
相澤 益男 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00016742)
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研究分担者 |
小畠 英理 東京工業大学, 生命理工学部, 講師 (00225484)
KOBATAKE Eiry Tokyo Inst.of Tech., Dept.of Bioengine.Lecture (00225484)
KOBATAKE Eiry Tokyo Inst.of Tech., Dept.of Bioengine.Lecture (00225484)
KOBATAKE Eiry Tokyo Inst.of Tech., Dept.of Bioengine.Lecture (00225484)
KOBATAKE Eiry Tokyo Inst.of Tech., Dept.of Bioengine.Lecture (00225484)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | セルフリータンパク質生産 / リアクター / プロテインA / ルシフェラーゼ |
研究概要 |
有用タンパク質の生産性を高める試みとして、無細胞系を用いたタンパク質生産システムを構築した。無細胞系によってタンパク質生産を行うことにより、細胞破砕が不要になり、生産物の精製プロセスそのものが簡素化できる。また、非天然型アミノ酸を含むタンパク質が合成可能になり新機能性タンパク質の研究にも有効な手段となりうる。 本研究の初年度に於いて既にプロテインA(抗体のFc部位に特異的結合するタンパク質)を本システムで生産することに成功、有用タンパク質生産への方途を明らかにした。タンパク質合成の合成の鋳型となるmRNAは天然界に広く存在する、3‘-エキソヌクレアーゼ、5'-エキソヌクレアーゼそして、エンドヌクレアーゼの3つのmRNA分解酵素により分解されるため、これらの酵素による分解を抑えることが本システムの実用化に必要となる。そこでプロテインAの合成を行った系では鋳型mRNAを末端で固層へ固定化して反応槽中に保持させ合成反応を行った。その結果、末端が固定化されているためヌクレアーゼによる分解を受けにくくなり、鋳型mRNAの反応槽中での寿命が大幅に延びることが明らかになった。 最終年度には、固定化mRNAのタンパク質合成反応における繰り返し利用性、連続使用性を明確にし、さらに発光酵素であるルシフェラーゼの生産を本システムで行い、タンパク質の合成状態を発光によりモニタリングすることによって生産性の検討を行った。 本研究で得られた諸成果は、生体外タンパク質合成が、有用タンパク質の生産に有効な手段であることを示すとともに、合成反応の安定化などの問題点克服に寄与するものである。
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