研究課題/領域番号 |
05453121
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高椋 節雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50029849)
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研究分担者 |
佐治 幸子 大阪大学, 産業科学研究所, 教務職員 (50197844)
石田 昭人 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20184525)
岡本 能樹 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40029864)
真嶋 哲朗 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00165698)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 放射線化学 / 光化学 / レーザーホトリシス / パルスラジオリシス / 反応中間体 / 過濃状態 |
研究概要 |
(1)ラジカルイオンの光化学反応 電子線パルスとレーザーパルスとの複合照射により、芳香族化合物のラジカルイオンの電子的励起状態を作り、その化学反応性について調べた。その結果、スチルベン、ジフエニルブタジエン等のラジカルカチオンでは一分子的なシス-トランス異性化反応が観測され、また、アニソールなどの電子供与性化合物を添加すると二分子的電子移動反応の起こることが明らかになった。この電子移動消光反応を用いて、各種ラジカルカチオンの励起状態の寿命が測定された。多くのラジカルカチオンはサブナノ秒オーダーの寿命を有し、一分子反応性と寿命の相関も認められた。 (2)C=N基を有する不安定化学種の反応性 芳香族アジリンの光分解により生成するニトリルイリドの一電子酸化および還元により新規活性種の生成を行うとともに、ニトリルイリドと炭酸ガスの付加反応を明らかにした。一方、シッフ塩基にをいては、光励起状態やアニオンラジカルの反応に対する置換基効果の特異性が解明された。 (3)有機リン化合物の励起状態の反応性 励起分子の二分子反応は、励起寿命が短いときはきわめて困難である。本研究では、2個の基質をりん酸基で連結することにより反応効率が高められること、遊離の励起状態と分子内エキマーとでは反応様式が異なること、溶媒の極性、特に水の添加効果が顕著であることを明らかにした。
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