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1993 年度 実績報告書

イソカルバサイクリンの新規短段階実用的合成法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05453129
研究機関岡山大学

研究代表者

斎藤 清機  岡山大学, 工学部, 教授 (60033239)

研究分担者 井口 勉  岡山大学, 工学部, 助教授 (50168473)
キーワードイソカルバサイクリン / 不斉全合成 / 連続クライゼン-エン反応 / Pd触媒ダブルカルボニル化 / アセチレン炭酸エステル / 置換シクロペンテノン
研究概要

本研究は過去のイソカルバサイクリンのいずれの合成法にも優る,クライゼン-エン・ルートを基本とする実用的な合成法の確立を目的とする。
(1) ω-側鎖に相当するキラルシントンは市販の(S)-1,2-ο-イソプロピリデングシセロール(1)を原料として,トシル化,銅反応剤とのカップリングによるC_4-ユニットの増炭,末端ジオールのエポキシ基への変換,アセチリドによるエポキシ環の開環,立体選択的ヒドロジルコニル化,およびヨウ素-ジルコニウム交換,の一連の反応により大量合成の実験処方を確立した。原料として1を約20グラム使用可能で,各段階全て80-95%収率で進行する。
(2) 連続クライゼン・エン反応によってイソカルバサイクリンの炭素コアーを構築するために要求される前駆体(2)を用いる熱転移反応は,温度制御をすればエン反応の手前で停止させることが可能であることが明らかになった。クライゼン転移で止めた転移生成物アルミニウム系ルイス酸で処理すると,それに含まれるアセタール環が分解することも明らかになった。この結果,問題点として本研究でその解決を目指しているエン反応の立体化学を精査するためのポイントが明らかになった。
(3) 本研究を遂行する際,原料として不可避的に要求される4-ヒドロキシシクロペンテノンの新合成法を検討した結果,副産物として新奇なシクロペンテノン環合成法法を見い出した。
以上の結果,次年度から検討すべき課題が明瞭になった。すなわちα-側鎖末端のカルボン酸等価官能基として採用したアセタール環を別のカルボン酸等価官能基に変換することから検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tadakatsu Mandai and Seiki Saito: "A Novel Route to Cross-Conjugated 4-Oxo-5-alkylidene-2-cyclopentenecarboxylates by Pd(0)-Catalyzed Vicinal Carbonylation of 4-En-2-ynyl Carbonates" The Journal of the American Chemical Society. 115. 5865-5866 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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