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1995 年度 実績報告書

ポリイミド前駆体としてのポリイソ・イミドを用いた高機能性材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05453140
研究機関山形大学

研究代表者

上田 充  山形大学, 工学部, 教授 (20007199)

研究分担者 米竹 孝一郎  山形大学, 工学部, 助教授 (30143085)
キーワード剛直-棒状高分子 / 分子複合材料 / アモルファス高分子 / ポリイソイミド / ポリイミド / ブレンド / ガラス転移温度 / ドメイン
研究概要

剛直-棒状分子複合材料の開発を行うためには,剛直棒状高分子をアモルファス高分子中に10nm以下の相分離状態を形成させる必要がある。剛直棒状高分子とアモルファス高分子のブレンドを行っても,剛直棒状高分子同士の凝集が優先して,大きな相分離が起こる。そこで,剛直棒状高分子の前駆体として,有機溶媒可溶で相溶性の良いポリイソイミドに着目し,イソイミドの状態でブレンドして,熱処理により転移させ剛直-棒状分子複合材料を開発することを目的にした。まず,ポリイソイミド系のブレンドの基礎的知見を得るために,屈曲性のジアミンを用いたポリイソイミドとポリエーテルイミド(Ultem)の相溶性について検討を行い,ポリイソイミドの状態でブレンドフィルムを作成でき,相溶性を保持したまま熱転位反応でポリイソイミドをポリイミド変換できること,さらに,広範囲のブレンド比でガラス転移温度(Tg)が一つでFoxの式を満足することを確認した。次に,半剛直性ポリイソイミドを3,3'-ジメチルベンジジンとオキシビスフタル酸無水物から合成し,Ultemとの相溶性について検討を行った。この場合も異性後のブレンドフィルムのTgは一つで各種混合比でのTgはFoxの式に従うことを見いだした。また,偏光顕微鏡観察でも各種混合比でのブレンドフィルムは暗視野であり,相溶性が確認された。機械的強度も少量の半剛直性ポリイソイミドのブレンドにより向上することが分かった。更に,剛直-棒状分子複合材料の候補として,剛直ポリイソイミド(3,3',4,4'-テトラメチルベンジジンとピロメリット酸無水物から合成)とポリエーテルスルホンの系を取り上げ,示差熱分析,偏光顕微鏡観察,透過型電子顕微鏡観察などから,4wt%の剛直ポリイソイミドを含むブレンドフィルムは界面が相溶化した0.1μm程度のドメインを生成することを見いだした。この知見を基にジアミン構造を改良すれば,より微細な分散状態が可能になるもと期待される。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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