研究課題/領域番号 |
05453160
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高木 正道 東京大学, 農学部, 教授 (50018339)
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研究分担者 |
堀内 裕之 東京大学, 農学部, 助手 (00209280)
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キーワード | aspartic proteinase / molecular chaperone / S.cerevisiae / pro-sequence / secretion / Rhizopus niveus |
研究概要 |
RNAP-Iのプロ配列の機能をin vitroで検討するために、プロ配列の切断されていないproRNAP-IをS.cerevisiaeで発現分泌させ精製し、これと精製した成熟型RNAP-Iについて、それぞれin vitroで変性させ緩衝液中でrenaturationを起こさせ、成熟型RNAP-IとproRNAP-Iのrenaturationによる活性発現の程度に差があるかを検討した。その結果、proRNAP-Iは緩衝液中2時間で60%程度まで活性が回復するのに対し、成熟型RNAP-Iは全く活性の回復は見られなかった。またRNAP-Iのプロ配列だけをグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白としてE.coliで大量発現させ精製し、成熟型RNAP-Iのrenaturationの系にトランスに加えた場合について検討した結果、3時間で60%程度まで活性が回復した。一方、GST単独のものを同様のrenaturationの系に加えたところ活性の回復は全く見られなかった。このことからプロ配列が分子内シャペロンとしての機能を有していることが明らかになった。一方、プロ配列に変異が入ったためにS.cerevisiaeで分泌されなくなったRNAP-I改変体について細胞内のどの段階で分泌がstopしているかを成熟型RNAP-Iに対する抗体を用いて間接蛍光抗体法で検討を行った。その結果、核の周辺と細胞膜の内側に強いシグナルが得られた。よってプロ配列の変異型RNAP-Iは小胞体内に蓄積され、分泌されずに分解されていることが推定された。
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