研究課題/領域番号 |
05453169
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉本 悦郎 京都大学, 農学部, 教授 (50026522)
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研究分担者 |
井上 和生 京都大学, 農学部, 助手 (80213148)
河田 照雄 京都大学, 農学部, 助手 (10177701)
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キーワード | 白色脂肪細胞 / 褐色脂肪細胞 / 前駆脂肪細胞増殖因子 / 肥満 / レチノイン酸受容体 / ビタミンD受容体 / 熱産生 / アンカップリングプロテイン |
研究概要 |
ヒトを含む哺乳動物には2種類の脂肪組織、すなわち白色脂肪組織(WAT)と褐色脂肪組織(BAT)とが存在する。両脂肪組織は生理的機能の上では全く逆の働きを行っている。WATがエネルギー貯蔵器官であるのに対して、BATは脂肪を酸化分解して熱として放出するエネルギー消費器官である。従って、糖尿病や動脈硬化症など各種の現代病の誘発因子、あるいは増悪因子となりうる肥満の発症、すなわち脂肪組織過形成の機構解明は、栄養学、予防医学、健康科学の上で極めて重要な研究課題である。 本研究では、まず我々が発見し、広く哺乳動物白色脂肪組織に存在する白色前駆脂肪細胞の増殖に特異的に関わるタンパク性因子(PAGF)をウシ白色脂肪組織から単一標品にまで精製し、そのN末端アミノ酸を解析した。その結果、これまでに報告されている増殖因子類とは相同性は全くなかったが、近年多機能性タンパクとして注目されているグルタチオンS-トランスフェラーゼと類似していた。さらに、白色脂肪細胞の分化を生理的濃度で強力に抑制することが知られているレチノイン酸と活性型ビタミンDの受容体mRNAが脂肪細胞で発現していることを明らかにし、これらの受容体が核内転写因子として脂肪細胞の分化に深く関与していることが示唆された。また、褐色脂肪細胞に関しては、その熱産生機能を司る機能タンパク質であるアンカップリングプロテイン(UCP)の特異抗体を取得し、それを用いたUCPタンパクのウエスタンブロッテイング法による検出法の開発に成功した。
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