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1994 年度 実績報告書

薄膜固体電解質燃料電池の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05453190
研究機関東京工業大学

研究代表者

山崎 陽太郎  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (50124706)

研究分担者 並河 建  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (40016415)
キーワードSOFC / インコネル / ジルコニア薄膜セル / 空気極集電法 / 電子ビーム蒸着法 / 熱応力緩和機能を有するジルコニア薄膜 / スタック技術 / セルの応力分布
研究概要

固体電解質燃料電池(SOFC)の研究開発において最も重要なことは、高効率固体電解質セルの作製およびその積層技術である.さらにセル,セパレータとの熱膨張の整合およびガスシール,集電効率などの問題解決も重要である.本研究者らは,従来より,緻密でかつ強靱な部分安定化ジルコニア薄膜の作製法を開発してきた.
本研究では,これらの現在までの蓄積した技術に立脚して,新たにセルの積層化技術を開発し,燃料電池を構成することを第一の目的とする,すなわち,機械的強度,温度分布,熱膨張,ガスシールなど平板型セルの積層化に対する基本的問題について充分に検討し電池設計を進める.以下に研究成果を記す.
1)平板型スタック内部に発生する熱応力の検討
スタック内の応力緩和に向けて,基礎データとなる合金セパレータと平板型ジルコニアセル間の接触界面における摩擦係数に温度依存性を測定した.この結果を基に,薄板セルの補強法,スタック法などをコンピュータシミュレイションを導入し,検討した.
2)空気極集電法の開発と平板型熱応力緩和型スタックの提案
コイル状に加工した耐熱,耐酸化性合金線(インコネル)の頂点を空気極内(ランタンマンガナイト)に焼き付けることにより,電気的接触抵抗が少なく,かつ集電部がフレキシブルなため積層時に応力が緩和された状態で,安定な集電を可能にした新しい集電法を開発した.
1),2)の結果に基づき平板型セルのソフトスタック法を開発した.すなわち薄板セルをジルコニア支持リングで挟み,支持リングと合金セパレータの間に滑り面を導入しシール部分の熱応力を緩和する構造である.また集電子にはNi-Cr合金薄板を櫛形形状に加工し柔軟性を保ちセルにかかる応力を緩和と同時に,集電効率が高くすることができる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Naoya TOMITA: "A Flexible alloy-wire Interconnection for Planar SOFC Cathode" DENKI KAGAKU. 62-7. 638-639 (1994)

  • [文献書誌] Naoki OISHI: "Gas Seal Property and Fictional Forces in the Interface between Heat Resistant Alloy and YSZ Plates" DENKI KAGAKU. 62-9. 894-896 (1994)

  • [文献書誌] Kazuo TOMIDA: "Tensile test of corrugated 8YSZ thin films for SOFC;" DENKI KAGAKU. 62-11. 1043-1047 (1994)

  • [文献書誌] 山崎 陽太郎: "機能性薄膜に合成と情報記録及びエネルギー変換への応用" 電気化学. 62-7. 574-578 (1994)

  • [文献書誌] 山崎 陽太郎: "平板型SOFCスタックにおける熱応力の緩和" 第3回SOFC研究発表回講演要旨集. 125-128 (1994)

  • [文献書誌] Yohtaro YAMAZAKI: "Relaxation of Thernal Stresses in Planar SOFC Stacks" 4th Intermational Symposium on SOFC. ((発表予定))

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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