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1993 年度 実績報告書

糖質変換・糖鎖工学を指向した微生物二次代謝酵素の構造と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05453202
研究機関東京工業大学

研究代表者

柿沼 勝己  東京工業大学, 理学部, 教授 (90092543)

キーワードアミノ配糖体抗生物質 / 2-デオキシ-scyllo-イノソース / 炭素環形成酵素 / アミノ糖転移酵素 / Ferrier反応 / Streptomyces fradiae / Bacillus Circulans / Streptomyces kanamyceticus
研究概要

基質特異性が比較的寛容とされる微生物二次代謝酵素を糖質変換・糖鎖合成に活用する基礎研究として、アミノ酸糖体抗生物質生合成で機能する炭素環形成酵素(2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素)及びアミノ糖転移酵素について、酵素活性の確認、酵素の精製、酵素遺伝子の探索などを通して反応機構の精密な解析、酵素蛋白質の構造解析等を行うため、各種微生物から酵素活性を検出するとともに、酵素の精製を進めた。
2.デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素をStreptomyces fradiaeの超音波破砕細胞から、硫安沈殿、イオン交換クロマトグラフィーで部分精製した。この酵素標品により反応機構を解析し、反応にはコバルトが必要であり、また、NADにより脱水素される基質グルコース-6-リン酸の4位水素は炭素六員環2-デオキシ-scyllo-イノソースの6位に保持されることを明らかにし、本酵素は反応機構的にデヒドロキナ酸合成酵素に酷似することを見出した。また、異種微生物のBacillus circulansの破砕細胞にも2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素活性が検出できた。現在、酵素精製の検討に入っている。さらに、化学的に等質なFerrier反応の反応機構を重水素標識糖を用いて詳細に検討し、ラジカル機構で反応する可能性を指摘した。
アミノ糖転移反応については、まず転移生成物であるパロマミン・ネアミンの分析法を検討し、アミノ基のダンシル化とHPLCによる分析で、微量定量分析が可能であることを見出した。ついで、パロマミン生合成の予想前駆体として五種類のヌクレオチジル化グルコサミンを化学合成した。これを用いて、Streptomyces kanamyceticus,St.ribosidificusの破砕細胞によりデオキシストレブタミンヘのアミノ糖転移反応を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Yamauchi,K.Kakinuma: "Biochemical Studies on 2-Deoxy-scyllo-inosose,An Early intermediate in the Biosynthetic of i-Deoxystreptamine IV.A Clue to the Similerity of 2-Deoxy-scyllo-inosose syntheses to Dehydrogenate Synthesis" J Antibiotics. 46. 1916-1918 (1993)

  • [文献書誌] N.Yamauchi,T.Terachi,T.Eguchi,K.Kakinuma: "Mechanistic and Stereochemical Studies on Ferrite Reaction by Means of chirally Deuteratid Glucose" Tetrahedron. 50(印刷中). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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