研究課題/領域番号 |
05453210
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
稲垣 冬彦 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 生理活性物質研究部門, 研究員 (70011757)
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研究分担者 |
小椋 賢治 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 生理活性物質研究部門, 研究員 (50270682)
畠中 秀樹 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 生理活性物質研究部門, 研究員 (00260331)
神田 大輔 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 生理活性物質研究部門, 研究員 (80186618)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | EGFレセプター / SH3 / シグナル伝達 / Sosペフチド / heregulin alpha / IGF-II / SH3 domain / proline-rich peptide |
研究概要 |
本研究では、NMR法を用いた蛋白質の精密な溶液構造決定法の開発を神経毒蛋白質であるエラブトキシンを対象として行うとともに、この手法をErb-B4およびIGF-Iレセプターのリガンドであるheregulinα、IGF-IIに適用し、立体構造を決定するとともに、レセプター結合部位の同定を行った。次に、レセプター型のチロシンキナーゼのシグナル伝達に関与するSH3ドメインの構造を決定した。SH3ドメインはレセプターからのシグナルを下流の蛋白質に伝える構造ドメインであり、PLCγの場合では、SH2ドメインを通して、チロシンキナーゼに結合するとともに、SH3ドメインを通して細胞骨格に結合したダイナミンと相互作用することが可能となる。またGRB2ではSH3を通してGDP-GTP交換因子であるSosと結合し、レセプターの活性化に伴い、SH2がレセプターのリン酸化チロシンに結合して、膜近傍に移動し、Sosを通して膜結合したRasを活性化する。SH3と標的蛋白質の結合は、標的蛋白質に含まれるプロリンに富んだペプチドとSH3の相互作用であり、SH3がいかにしてプロリンに富むペプチドを認識するか、多くの研究者の興味を集めてきた。本研究では、SH3の構造を明らかにするとともに、プロリンに富んだペプチドとの相互作用を解明し、SH3がまさに、プロリンに富むペプチドを認識するために設計された機能ドメインであることを明らかにし、GRB2の認識するペプチドの配列を明らかにした。 研究成果については既報の誌上発表中にまとめて示したので、以下に転載して成果報告に代える。
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