研究概要 |
高価なミズゴケの代わりにスギバ-ク培地にファレノプシスを植え込み,安価で効率的な育苗法を前年に引き続き検討した。本年度は種々の施肥の濃度や頻度がファレノプシスの成長,開花に及ぼす影響について検討した。 標準培養液濃度はN16.0ml/l,P6.0ml/l,K2.0ml/l,Ca4.4ml/lとした。標準培養液を週に1回施与する区,標準培養液の1/2濃度の培養液を週に2回施与する区というように施与する成分量を一定とした濃度と施肥頻度の種々の組合せの処理区を設けた。結果は下記の通り: (1)開花株,幼苗ともに施肥の濃度が低くなるにつれて葉の伸びは減少した。 (2)施肥頻度については多くなるにつれて成長が悪かった。 (3)施肥頻度が多くなると花茎発生が有意に遅くなった。 以上の結果からファレノプシスの育苗においてスギバ-クを培地として使用する場合,成株はN濃度で220ppm程度,幼苗には150〜200ppm液を週に1回施与するのが望ましいと結論した。また,培地は乾きぎみに維持する必要があるとした。
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