研究課題/領域番号 |
05454066
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤井 博 九州大学, 農学部, 助教授 (10038268)
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研究分担者 |
麻生 陽一 九州大学, 農学部, 助教授 (10117054)
河口 豊 九州大学, 農学部, 助教授 (80038306)
古賀 克己 九州大学, 農学部, 教授 (40038261)
土井良 宏 九州大学, 農学部, 教授 (30038210)
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キーワード | Bombyx mori / CI-1のアミノ酸配列 / キモトリプシンインヒビター / CI-b1のアミノ酸配列 / CI-8塩基配列 / 脂肪組織 |
研究概要 |
(1)キモトリプシンインヒビターの一次構造の決定(藤井・麻生分担): Ict-A複合遺伝子によって発現が支配されている塩基性のキモトリプシンインヒビター(CI-1とCI-b1)を分離精製し、アミノ酸配列を決定した。CI-1およびCI-b1は62個のアミノ酸残基からなり、分子量は7,065であった。アミノ酸配列より得られたアミノ酸組成と、アミノ酸分析結果は一致した。それらのアミノ酸配列を決定した。アミノ酸配列を示すと次のようになる。 CI-1 DKPTTEPICEQAFGNSGPCFAYIKLYSYNQKTKKCEEFIYGGCQGNDNRFITLAECEQKCIK CI-b1 ・・・・・・K・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・K・・・・・・D・・・・・・・・・・・ (2)キモトリプシンインヒビター遺伝子の構造解析(藤井・土井良分担): CI-8のアミノ酸配列に基づき作成したオリゴヌクレオチドをプライマーに、脂肪組織から作成したcDNAライブラリーを用いたPCR法でCI-8を増幅し、これをプラスミドにクローニングし、DNAの塩基配列を決定した。CI-8の塩基は1,185bp、塩基配列から推定したアミノ酸は395個のからなっていた。活性中心はC末端近くの359-360番目のThr-Serである。既決定のN末端の9個のアミノ酸配列が17番目のPheから35番目のLysまでの配列と完全に一致したことから、CI-8は18番目のPheから以降の379個のアミノ酸からなることが明らかとなった。17番目のアミノ酸より前の16個のアミノ酸はシグナルペプチド配列である。 (3)キモトリプシンインヒビターの生理機能解析(河口・古賀分担):放射能標識したCI-8をカイコに注射し組織の分布を調べたところ、吐糸を開始時の幼虫背面側の脂肪組織に特異的に取り込まれることを明らかにした。
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