研究課題/領域番号 |
05454086
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研究機関 | 九州東海大学 |
研究代表者 |
戸田 義宏 九州東海大学, 農学部, 教授 (50070082)
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研究分担者 |
長野 克也 九州東海大学, 農学部, 講師 (40228044)
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キーワード | 針葉樹 / 核学的手法 / 染色体微細加工技術 / フィッシュ / NOR染色体 / リボゾーマルRNA遺伝子 / 染色体断片 / 核小体 |
研究概要 |
【.encircled1.】メキシコラクショウの染色体数は2n=22であり、Kopfchenとtelomere2対4本のNOR染色体が観察された。しかし、1対のNOR染色体の二次狭窄部は個体によってAg-1法により濃染されるものと、まったく濃染されないものがあり、telomere typeのNORに何らかの変異があるものと考えられた。【.encircled2.】Athrotaxis属3種の染色体数はいずれも2n=22であった。A.selaginoidesのNOR染色体は短腕に短腕より小さな付随体を有するtelomere typeで1対2本観察された。A.selaginoidesのNOR染色体は3本観察され、1対はselaginoidesと同様のtelomere typeであったが、1本は長腕に付随体を有する形態を示した。また、A.cupressoidesは、4本のNOR染色体が観察され、2本は他2種と同様のtelomere typeであったが、他の2本はヘテロのものや、Kopfchen typeの染色体が観察された。また、これらの3種のAg-1法による核小体の観察の結果、1核当りの核小体の最大数とNOR染色体数はいずれも一致していた。【.encircled3.】レーザー光による染色体の微細加工技術を用いセコイアオスギのNOR領域の切り出しとその染色体断片の回収に成功し、クローニングされたDNAをプローブとして用いFISH法によってセコイアオスギの染色体上でのリボゾーマルRNA遺伝子座を確認・決定することに成功した。その結果、セコイアオスギのK染色体にrDNAが存在し、これまで筆者らがAg-1法によって報告した結果と一致していた。【.encircled4.】ヒノキ科ヒノキ属ベニヒは短腕に小さな付随体を有する染色体が1対2本観察され、他のヒノキ属と同様に動原体の位置および形態は急激な長さの変のない勾配的かつ対称的な核型であった。【.encircled5.】倍数体作出は現在進行中である。
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