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1993 年度 実績報告書

遊泳行動記録標識による産卵期アカウミガメの回遊機構解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05454093
研究機関京都大学

研究代表者

坂本 亘  京都大学, 農学部, 教授 (50013587)

研究分担者 荒井 修亮  京都大学, 農学部, 助手 (20252497)
藤原 建紀  京都大学, 農学部, 助教授 (30243075)
キーワードアカウミガメ / 生物記録標識 / 回遊 / 行動解析
研究概要

北太平洋を回遊しているアカウミガメの産卵場は、八重山列島から琉球列島をへて日本本土を中心として分布している。親の雌ガメは産卵に際して、同じ砂浜に来遊してくるが、この時の回遊経路や上陸位置の探査機構については解明されていない。本研究は、産卵場に上陸してきた雌成体に超小型記録標識を装着して、アカウミガメの回遊経路を明らかにするとともに、産卵期間中に同じ砂浜を定位する機構を解明することを目的に計画された。使用した記録計のセンサーは、水温、深度、照度であり記録された水温変化と一般海洋観測による表面水温分布変化から回遊する範囲を推定した。さらにその結果に深度と照度記録を組合せ、海底地形、天候と回遊経路との関係を比較した。記録計を装着した10個体のうち、記録計の回収に成功したものは5個体であった。解析の結果、アカウミガメには二つの回遊様式があることがわかった。一つは産卵から次の産卵迄の間、黒潮域まで回遊しているものであり、他の一つは産卵場近くの比較的浅い海底にとどまり、呼吸のため浮上する以外はじっとしているものである。砂浜に上陸する際には、上陸の1〜2日前から急激な潜水行動がくりかえされ、記録された潜水行動の形から、個体が海底地形を確認するために行うもののように思われた。この潜水行動は、どちらの回遊様式をとる個体にも見られた。この研究と並行して、産卵が終了した個体の回遊経路を測定するために装着する、ARGOS用発信機の開発を行った。そして位置情報が人工衛星を経て確実に得られることを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Sato: "Correlation between stomach temperatures and ambient water temperatures in free-ranging loggerhead turtles,Caretta caretta." Marine Biology. (印刷中). (1994)

  • [文献書誌] 坂本 亘: "海洋生物装着記録計" 海洋. 26. 26-31 (1994)

  • [文献書誌] 澤田好史: "カイアシ類の鉛直分布定量モデル" 海の研究. (印刷中). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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