研究分担者 |
大里 耕司 東京農工大学, 農学部, 助手 (80143634)
千賀 裕太郎 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90142231)
中村 浩之 東京農工大学, 農学部, 教授 (90242239)
丸山 直樹 東京農工大学, 農学部, 助教授 (20014962)
瀬戸 昌之 東京農工大学, 農学部, 教授 (40015128)
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研究概要 |
平成5年度の成果をもとにして,地域生態系保全の計画手法を構築し,これを具体的な地域に適用した。計画手法の構築としては,自然・物質の相互連関の実態の解明,農業を主体とする産業活動や生活の生態系への影響の定量的予測,緑地・ビオトープ設定可能性の検討などを経て,自然・資源連関ループの設計手法を検討した。 さらに,これらを具体的な地域に適用して,その手法の適切さを検討した。具体的な地域としては,埼玉県狭山市堀兼地区を選定した。この地区は野菜と茶を主とした畑地農村であり,周囲を取り囲む屋敷林や雑木林と一体の土地利用がなされ,とくに屋敷林や雑木林から畑に堆肥が供給されて地域的な自然・資源環境システムが構築されている。また,屋敷林や雑木林は,地域の生物の生息環境として機能しており,ビオトープの役割を果たしている。このようなシステムは,その維持機構を解明することによって,あらたな農村の生態系の維持機構の構築に役立つものである。 また,この地域は中央に汚染が進んだ典型的な都市河川である不老川が流れており,その水質の浄化と洪水の防止は,都市化地域の中小河川に共通する課題である。この課題を土地利用計画の段階で解決しようとするところに,この研究の独自性がある。 具体的な事例地域におけるこのようなケース・スタディーをもとにして,自然・資源連関ループの設計手法を検討し,総合的な地域生態系保全のプレモデルを構築した。
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