研究課題/領域番号 |
05454108
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大島 光昭 名古屋大学, 農学部, 教授 (20035976)
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研究分担者 |
岡島 毅 名古屋大学, 農学部, 助手 (30191951)
横田 浩臣 名古屋大学, 農学部, 助教授 (40023478)
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キーワード | アルファルファ / 緑葉抽出物 / エトキシキン / 抗酸化剤 / カロチン / キサントフィル / サポニン / 飼料添加物 |
研究概要 |
アルファルファ(Medicago Sativa L.,cv.Natsuwakaba)を収穫後ただちに細断し抗酸化剤とよく混合したのち圧搾し、搾汁を得た。用いた抗酸化剤はエトキシキン、次亜硫酸ソーダ、ブチル化ハイドロキシアニソール(BHA)、アスコルビン酸、α-トコフェロールおよび緑茶である。無添加を含めた7種類の搾汁を蒸気により瞬時に90℃に熱し、生じた凝固物を連続遠心機で分離し、凍結乾燥した。この乾燥物を以後、緑葉抽出物と呼ぶ。 各緑葉抽出物を100ml容の透明瓶および褐色瓶にいれ、栓をするに先立ち、各々の半数に窒素ガスを充満させた。透明および褐色瓶を28℃に保ちつつ蛍光灯により12時間照明した場合、および暗黒下-18℃で貯蔵した場合のカロチノイド含量の推移を60週間にわたって調査した。 暗黒・冷凍下では、抗酸化剤に関係なくキサントフィルはよく保護されたが、β-カロチンの長期貯蔵には抗酸化剤の助けを必要とし、エトキシキンの添加によりほぼ完全に保護された。照明下28度では、キサントフィルおよびβ-カロチンとも減少したが、エトキシキン処理をし褐色瓶に蓄えることによりその程度は著しく緩和され、60週後でも初期値の2/3以上が保たれた。容器の窒素ガスによる充満は、まったく効果がなかった。その他の添加物の効果も、エトキシキンに比し著しく劣った。 本実験ではエトキシキンを生草当り0.2%添加したが、その緑葉抽出物を5.6%添加した飼料を摂取したニワトリヒナは肝の機能が低下し、体内へのカロチノイドの蓄積は無添加の場合よりもむしろ劣った。よって現在、カロチノイド保護に必要な最低添加量およびその抽出物の動物生理上安全な添加レベルについて検討中である。
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