研究概要 |
カロチノイドの酸化を防ぐ目的で、破砕前の新鮮なアルファルファに新鮮重当たり0.2%のエトキシキンほか6種類の抗酸化剤を添加したところ、エトキシキンがもっとも有効だった。 搾汁液を加熱して得た凝固物(Leaf extract:LE)をカロチノイドを含まない飼料に約5.7%添加してニワトリヒナに給与したところ、エトキシキン無添加の場合は飼料中の含量差がそのまま肝、皮膚及び血漿中の含量及び脚色に反映された。しかし、搾汁液にエトキシキンを0.2%添加して調製したLE中のカロチノイド含量はやや増加したにもかかわらず、これらを給与したヒナの蓄積量は有意に低下した。搾汁液にエトキシキンを0.01,0.02,0.05,0.10及び0.20%添加して調製したLEのエトキシキン濃度は、搾汁液中の濃度の約10倍になった。これらのLEをカロチノイドを含まない合成飼料に約5%添加してニワトリヒナに給与したところ、高濃度のエトキシキン添加はヒナのカロチノイド蓄積を抑制したが、低濃度のエトキシキン(飼料中50及び125ppm)添加は皮膚の黄色素量、飼料効率及び体重増加を高め、血漿コレステロールを減少させるうえで有効であった。 ウズラ飼料へのLE10%添加は卵黄のカロチノイド含量を有意に高めたが20%添加は卵巣内でのカロチノイド蓄積を抑制して10%添加の場合より低くし、産卵後の卵黄の色及びカロチノイド含量は10%添加の場合と変わらなかった。このことはLEを高濃度で添加した場合の阻害効果を示しており、同様の傾向が血漿及び肝においても観察された。
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