アルファルファ緑葉抽出乾燥物(LE)は、良品質アルファルファミールの5倍に及ぶカロチノイドを含み、高カロリーが求められる養鶏用飼料の添加物として有望である。しかしカロチノイドは酸化されやすく、その結果二重結合を失い色素給源としての価値を減ずるため、LEの製造及び貯蔵期間中における変性の防止法を検討するとともに、その卵黄色に及ぼす効果についても検討した。アルファルファのカロチノイド含量は開花期に達すると急激に低下するので、それまでに収穫するのが望ましい。LEの製造及び貯蔵中のカロチノイドの分解を防ぐうえで抗酸化剤とくにエトキシキンの添加が有効であった。-18℃における貯蔵ではエトキシキンを添加せずとも45週に及ぶ試験期間中、安定的に保たれたが、5℃におけるβ-カロチン及び室温下における全カロチノイドの貯蔵には抗酸化剤が欠かせなかった。しかし高濃度のエトキシキン添加は、ニワトリによるカロチノイド蓄積を低下させ、よってアルファルファ搾汁への添加は0.05%以下でなければならず、カロチノイド貯蔵のためならば0.01%で十分であることを示した。エトキシキン処理をしなかったLEの多量投与もかえってニワトリのカロチノイドの蓄積を阻害し、投与限界は10%であった。 デビュイ種アルファルファLEにはイネ科牧草にはない高脂血症抑止効果があり、その作用物質をアルファルファの特殊成分であるメジカジェニン酸(サポニンの一種)であると考え、その単離を行ったが収量的に実用性がなく、含量が多い根からの単離を試みたところ、4.5g/kg生根の粗サポニンを得た。しかしその精製及び生理活性の検討はまだ行っていない。
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