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1994 年度 実績報告書

実験動物および家畜における発生工学(クローン化、核移植)に関する基礎・応用的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05454121
研究機関北海道大学

研究代表者

金川 弘司  北海道大学, 獣医学部, 教授 (00111162)

研究分担者 菱沼 貢  北海道大学, 獣医学部, 助手 (30183578)
高橋 芳幸  北海道大学, 獣医学部, 助教授 (70167485)
キーワードマウス / 核移植 / 胚発生 / 細胞周期 / 移植胚の初期化 / 核と細胞質の電気融合 / 前核置換 / 除核
研究概要

核移植では、ドナー胚割球の細胞分裂を同期化することができれば、特定の分裂時期(細胞周期)のドナー核が多く得られ有利である。そこで、今回ノコダゾール処理したウシ胚を用いて、ドナー胚割球の分離時期が割球の細胞分裂にどのような影響を与えるかを検討した。媒精99時間後の16-細胞期胚を10μMノコダゾールで12時間処理し、ノコダゾール解除後、1)直ちに0.5プロナーゼにより透明帯除去と割球分離を行って培養(3および5時間)した区(分離胚)、2)さらに、培養(3および5時間)を継続した後、透明帯除去と割球分離を行った区(全胚)について割球数と分裂率を調べた。3)核移植のドナー核としてノコダゾール解除後3時間目の割球を用いて作成した再構築胚の胚盤胞への発育率および細胞数を調べた。成熟培養22時間目のMII期卵子は、第1極体付近の卵子細胞質を約1/3吸引することにより除核を行った。ヘキスト染色によって除核されたことの確認された卵子は、成熟培養38時間目に7%エタノールによる5分間の活性化処理を施し、42時間目に融合を行った。核移植胚は、核融合147時間後まで培養した。ノコダゾール解除後、直ちに割球分離を施した分離胚に比べ、割球分離を行わなかった全胚の割球分裂率が有意に増加した(表1)。さらに、核移植のドナー核として用いて作成した再構築胚では、全胚を用いた場合、分離胚に比べ、分裂率と胚盤胞への発育率は有意に低下した。(表2)。以上の結果より、ノコダゾール解除後の割球分離時期が割球分裂に影響を与えることが明らかとなった。さらに、核移植後のドナー核として用いて作成した再構築胚の発育にも影響を及ぼすことが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] CHEONG,H.T.: "Relationship between nuclear remodeling and subseqauent development of mouse embryonic nuclei transferred to enuclauted oocytes." Mol.Reprod.Dev.37. 138-145 (1994)

  • [文献書誌] NAGANO,M.: "Effects of morphology of bovinefollicular oocytes on in vitro fertilization and developmental rates." Bull.Soc.Hokkaido Bov.ET. 13. 4-7 (1994)

  • [文献書誌] PINYOPUMMIN,A.: "Development of single blastomeres from 4-cell stage embryos after aggregation with parthenogenones in mice." Jpn.J.Vet.Res.42. 119-126 (1994)

  • [文献書誌] TANAKA,H.: "Developmental competence of oocytes from the ovaries of repeat-breeding cows after in vitro fertilization." J.Vet.Med.Sci.56. 547-548 (1994)

  • [文献書誌] TANAKA,H.: "In vitro culture of bovine nuclear transplant embryos in modified synthetic oviduct fluid under low concentrations of oxygen." J.Mamm.Ova.Res.11. 43-48 (1994)

  • [文献書誌] RAYOS,A.A.: "Quick freezing of unfertilized mouse oocytes using ethylene glycol with sucrose or trehalose." J.Reprod.Fertil.100. 123-129 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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