研究課題/領域番号 |
05454142
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本間 研一 北海道大学, 医学部, 教授 (40113625)
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研究分担者 |
勝野 由美子 北海道大学, 医学部, 助手 (80177419)
本間 さと 北海道大学, 医学部, 助教授 (20142713)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | ヒト / サーカディアンリズム / 睡眠覚醒 / メラトニン / 社会的同調 / 光 / ドパミン / 位相反応 |
研究概要 |
本研究は、1)健康人を対象とした体内時計の同調実験と、2)モデル動物を用いた睡眠覚醒リズムの同調機構に関する実験からなり、以下の結果を得た。 1)ヒト体内時計の特性 1.サーカディアンリズム振動共役の強度:約2001xの薄明下でフリーランしている全被験者で、睡眠覚醒リズムと血中メラトニンリズムの内的脱同調が観察された。同時に、REM睡眠出現分布の変化を特徴とする睡眠構造の変化がみられた。照度を5001xにした場合は、内的脱同調の頻度は約20%であることから、光照度は振動共役を強化する作用があると思われる。 2.メラトニンリズムの社会的同調:強制的な睡眠覚醒スケジュールが血中メラトニンリズムを同調させるか否かを、照度2001xと51xで検討した。2001x下では、8名中3名でリズム同調が認められたが、照度51xでは12名中確実に同調したものは1名もいなかった。この結果から、強制的睡眠覚醒スケジュールは体内時計を直接同調させるのではなく、付随する明暗サイクルが同調に関与すると考えられる。 2)モデル動物を用いた睡眠覚醒リズム中枢の解明 1.メトアンフェタミン投与による内的脱同調:ラットにメトアンフェタミンを慢性投与すると、活動リズムが24時間成分と30時間成分に分離し、ヒトの内的脱同調に極めて類似した状態を示した。 2.社会的同調とドパミン機構:メトアンフェタミン処置視交差上核破壊ラットにドパミン受容体阻害剤であるハロペリドールを睡眠覚醒リズムの各位相で投与し、その位相反応特性を解析した。その結果、睡眠覚醒リズムの社会的同調を説明しうる位相反応曲線が得られ、社会的同調にドパミン神経機構の関与が示唆された。
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