研究課題/領域番号 |
05454152
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
栗山 欣弥 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20079734)
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研究分担者 |
辻村 敦 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50236890)
廣内 雅明 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70181196)
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キーワード | GABA_B受容体 / 精製 / アミノ酸配列 / イム / アフィニティカラム / 分子多様性 |
研究概要 |
ウシ大脳皮質よりGABA_B受容体を精製し、そのアミノ酸配列の解析を試みた。まず、バクロフェンアフィニティーカラムを用いて精製したところ、分子量約8万の主要なタンパクが得られた。これをGABA_B受容体のモノクロナル抗体で確認したところ、この抗体と反応するものであった。さらに、類似の分子量のところにもう一種類抗体と反応するタンパクの存在が確認され、GABA_B受容体に分子多様性が存在する可能性が示唆された。しかしながら、純度の高い精製標品を分析に必要な量まで得るのはなかなか困難であった。バクロフェンカラムの親和性が低いため収率が悪いことが一因である。その他の理由として、当初精製標品のN末端から順にアミノ酸配列を分析しようとしたが、解析不能であった。そこで、精製標品をBrCNであらかじめ切断し、その分解産物を分析する必要が生じたため、必要なタンパク量が増加したためである。そこで、次の手段としてGABA_B受容体のモノクロナル抗体を用いた抗体カラムで精製標品を集めることを試みた。この系では多量の抗体が必要であり、またカラムの再使用に限りがあるので、困難な作業となったが、必要最小量を得ることができた。アミノ酸配列の解析を行なったところ、一つの分解産物より6アミノ酸部分の配列が明らかとなったが、他の標品からアミノ酸配列を解析するのは困難であった。この6アミノ酸部分の配列は、ある種のGタンパク連関型受容体のなかに認められるアミノ酸配列と相同性を持つ可能性が高いものであり、受容体由来の配列である可能性が考えられた。この情報を基に、予想される塩基配列のオリゴヌクレオチドを作製し、GABA_B受容体の_CDNAクローニングを現在試みているところである。
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