• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

細菌感染によって生ずる特異的蛋白燐酸化反応の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05454194
研究機関自治医科大学

研究代表者

中野 昌康  自治医科大学, 医学部, 教授 (70048958)

研究分担者 斉藤 慎二  自治医科大学, 医学部, 助手 (50195989)
切替 照雄  自治医科大学, 医学部, 助手 (50192563)
中野 康伸  自治医科大学, 医学部, 講師 (70207851)
キーワード細菌感染 / 蛋白リン酸化 / サルモネラ / マクロファージ
研究概要

マスウ腹腔マクロファージをin Vitroで培養し、Legionella pneumophila,SalmonllaあるいはMycobacterium bovis BCGを感染させると、細胞内のある特定な蛋白が速やかに多数リン酸化されることを見いだした。初年度はS.typhi-muriumを感染させた際の感染初期に起こる蛋白リン酸化反応について、詳細な研究を行なつた。
無刺激のマクロファージにも常にある程度の細胞内蛋白リン酸化反応が観察される。S.typhimuriumの生菌を感染させようと、あるいは加熱死菌や紫外線照射死菌を投与しようと、菌体にはエンドトキシン(LPS)が含まれるので、LPS刺激に基づく際に出現するとおなじ多数のイン酸化蛋白が現れる。しかし、生菌感染の場合、死菌やLPS投与とは異なった感染特有な蛋白リン酸化反応が観察される。即ち、感染後30分〜6時間の間に85,72,35,30,23 kDaの蛋白の著しいリン酸化が起こった。これらの蛋白のうち、35,30,23 kDaのリン酸化蛋白は生菌自体にも含まれており、その多くは菌の代謝による蛋白と推定できる。感染細胞をTri-ton-X-100を含む溶液で溶解し、感染菌を含む画分と含まない画分とに分けると、85と72kDaのリン酸化蛋白は感染菌を含まない画分に認められ、これらのリン酸化蛋白がマクロファージ由来であることが明らかにされた。これらのリン酸化蛋白は、Escherichia coli,L.pneumophila,Pseudomonas aeruginosa,Staphy-lococcus aureus,Listeria monocytogenesを感染させたのでは生じてこない。
この研究は、LPSや死菌による刺激とは別に、Salmonella生菌感染特有な蛋白リン酸化反応が、マクロファージ内に起こることを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Saito,S. 他: "Protein phosphorylation in murire pecitoneal macrophages induced by infection with Salmonella" Intect:on and Immunity. 62(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Nakano,M.他: "Intracellulan protein phosphorylation in murine peritoncal macrophages in rasponse to bacterial lipopolysoccharide (LPS)" Immunobiology. 187. 272-282 (1993)

  • [文献書誌] Nakano,M.他: "LPS-induced protein phosphorylation and monokine production in calcium ionorhore-stimulated or BCG-infected 3it/MeJ mrcrophages" Bacterial Endotoxin,EndofuxinPesouich series. 2. 293-304 (1993)

  • [文献書誌] 中野昌康: "細菌内毒素化によるマクロファージ内シグナル伝達" 医学のあゆみ. 167. 126- (1993)

  • [文献書誌] 中野昌康 他: "細菌内毒素によるマクロファージ内シグナル伝達とその制御" 医学微生物学の新しい展開1993. 198-206 (1993)

URL: 

公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi