研究課題/領域番号 |
05454196
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
内山 タケヒコ 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
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研究分担者 |
秋山 徹 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20246466)
加藤 秀人 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00241084)
厳 小傑 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80195627)
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20132920)
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キーワード | スーパー抗原 / MHCクラスII / TCR / T細胞 / 細菌感染症 |
研究概要 |
スーパー抗原は1989年に提唱された新しい概念のT細胞活性化因子であり、すべて細菌やウイルスらの微生物の産性物である。細菌性スーパー抗原としてはブドウ球菌由来トキシックショック症候群外毒素(toxic shock syndrome toxin-1,TSST-1)や腸管毒素(staphylococcal enterotoxins,SEs)、レンサ球菌発熱性外毒素(streptococcal pyrogenic exotoxins,SPEs)らが知られ、ウイルス性スーパー抗原としては、マウス内在性乳癌原性レトロウイルスが知られている。スーパー抗原は抗原提示細胞上のMHCクラスII分子に直接結合してTCR Vbetaドメイン選択的に大量のT細胞を活性化する。我々の検出グループは本研究助成により下記の研究成果を得た。 1)In vitroでのSEE刺激によって得られたマウスCD4^+芽球化T細胞はSEEの再刺激に対して加速された反応性を獲得するが、CD8^+T細胞はアネルギー状態に陥った。 2)Yersinia pseudotuberculosisは新しいスーパー抗原性外毒素(Y.pseudotuberculosis-derived mitogen)を産生する。YPMはMHCクラスII陽性アクセサリー細胞の存在下にヒトT細胞に1-10ng/mlという微量で作用し、Vbeta3^+、Vbeta13.1^+、Vbeta13.2^+T細胞を選択的に活性化する。マウスのシステムではVbeta8^+T細胞を活性化する。YPMの毒素はCD4^+T細胞、TNF-alpha依存性であった。 3)細菌性スーパー抗原はヒトT細胞に作用して、TNF-alphaの産生を誘導する。 4)抗Vbeta・抗MHCクラスII分子のハイブリッド抗体はスーパー抗原性を示す。 5)スーパー抗原によるT細胞活性化はアクセサリー細胞の種類や性質により強く影響される。たとえば、ヒトのMHCクラスII分子はマウスMHCクラスII分子よりアクセサリー活性が高い。
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