研究課題/領域番号 |
05454226
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
多田 學 島根医科大学, 医学部, 教授 (80127521)
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研究分担者 |
小栗 哲久 島根医科大学, 医学部, 助手 (90263516)
岸本 拓治 島根医科大学, 医学部, 助教授 (00116394)
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キーワード | 健康 / 児童生徒 / ライフスタイル / コレステロール / 動脈硬化 |
研究概要 |
学校、家庭(PTA)、行政などの協力する体制づくりとして小児成人病対策協議会の組織を小児成人病予防のために活動強化、推進した。学校では保健の授業に小児成人病の副読本を用い、食事の栄養バランスや運動の大切さなどの理解を深め、家庭での働きかけを行った。健康診断結果から小学生から中学生に至るまで、貧血者の減少がみられ異常率は、多い学校でも貧血率は2〜3%だった。総コレステロール3年間の平均値は、男子小学2・4・6年において差は少なく、約168mg/dlであり、中学2年の平均値は156mg/dlであった。女子小学2・4・6年の平均値は男子同様に差は少なく172mg/dlであり、中学2年の平均値は168mg/dlであった。中学生は思春期となり小学生より低値であった。平成7年度全体的な高コレステロール者率は、男子10%、女子15%であった。最も運動と関係が深いHDLコレステロールの低値者率が7〜24%に観察され、アンケート結果と比較すると、児童生徒のスポーツをする頻度が少なく、中学生では1週間に全く運動しない生徒が男子5%、女子32%であった。スポーツ内容も屋外で毎日するが男子32%、女子8%であった。栄養面では、好きな肉類中心に多くが摂取され、繊維質の野菜、緑黄色野菜などの摂取が少なく、蛋白源としての魚類も摂取不足であった。ライフスタイルにおいても、自主性の確立を示す朝自分で起きる率も平均25%と低値の学年があった。遊びの屋内化、生活の夜型化など成長期の児童生徒への健康の悪い要因が増加していた。身体的な異常がないのに頭痛、腹痛を1回でも経験した児童生徒が約3人に1人の割合で観測され、その原因としては嫌いな授業前、テスト前、部活動前などの精神的な負担が多く、時に登校拒否の要因にもなっている。
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