研究課題/領域番号 |
05454227
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉澤 浩司 広島大学, 医学部, 教授 (30109954)
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研究分担者 |
荻野 武雄 広島市衛生研究所, 所長 (40041850)
守屋 尚 広島大学, 医学部, 助手 (40243563)
中西 敏夫 広島大学, 医学部・附属病院, 講師 (20136089)
田中 純子 広島大学, 医学部, 助手 (70155266)
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キーワード | C型肝炎ウイルス(HCV) / C型慢性肝炎 / polymerase chain reacion(PCR) / Genotype / HCV抗体 / branched DNA probe assay / HCVキャリア / RIBA-2 |
研究概要 |
C型肝炎ウイルス(以下HCV)関連抗体の検出法として、HCVの構造領域(core,env)に対する抗体および非構造(NS-3,NS-4,NS-5)領域に対する抗体を、それぞれ別個に、あるいは同時にまとめて検出する方法が可能となっている。 遺伝子診断法については、血清中のHCVの有無を確認する方法としてreverse-transcription polymerase chain reaction(以下RT-PCR法)を用いた検出法を確立した。また、血清中のHCVの定量は、分岐したprobeを使用した遺伝子増幅を行わない検出系であるbranched DNA probe assayにより行っている。 さらに、HCVのサブタイプ分類として、1)PCRを用いた方法(Genotype分類)、2)合成ペプチドを抗原とした抗体測定による方法(serotype分類)の2種類の方法を確立した。 以上の方法論の確立にともない、1)HCVの非構造領域の遺伝子配列基づくペプチドである5-1-1に対する抗体の陽性率がGenotypeにより異なること、2)branched DNA probe assayにより得られた測定結果と血清中のHCVコア抗原活性との間に高い相関性があることなどを明らかにしてきた。 これらの基本的な検出・測定技術を応用して、広島県赤十字血液センターおよび広島県内19の受け入れ医療機関の協力により、その臨床像が明かになりつつある献血を契機に発見されたHCVキャリア例(いわゆる無症候性キャリア)と、本学第一内科関連施設において既に診療を受けているC型慢性肝炎症例とのウイルス学的な差異の解析を行う予定である。 また、県内の慢性肝疾患多発地区においては前述した方法論を用いて、血清疫学に加え遺伝子疫学的な解析を行う予定である。
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