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1995 年度 実績報告書

フリーラジカル産生からみた重金属による白血球活性化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 05454228
研究機関金沢大学

研究代表者

荻野 景規  金沢大学, 医学部, 教授 (70204104)

研究分担者 石山 広信  大塚製薬, 徳島研究所, 研究員
キーワード亜鉛熱 / スーパーオキシド / 好中球 / マクロファージ / 細胞内情報伝達機構 / カルシウム / グルタチオン / チロシンキナーゼ
研究概要

水酸化亜鉛を気管内投与し、病理組織学的検討を行った結果、肺胞 マクロファージのNBT陽性細胞が著名に観察され、さらにPCNA抗原が肺胞マクロファージ及び末端気管支上皮細胞にみられた。塩化亜鉛投与群では、それらの作用はみられず、水酸化亜鉛が肺胞マクロファージを活性化しスパーオキシドを産生し、さらに増殖刺激作用を有していることがin vivoで証明された。
硫酸亜鉛による亜鉛イオンとしての好中球に対する作用としては、スーパーオキシド産生刺激と過酸化水素産生刺激の2種類あって、それぞれ別の情報伝達経路を介していることが判明した。特に、スパーオキシド産生に関しては、受容体を介しているが、カルシウムイオンの関与が少ない伝達経路を介していることが示唆された。
酸化亜鉛も好中球のスパーオキシド産生刺激作用を有するが、細胞外カルシウムイオンの細胞内流入や貯蔵型カルシウムイオンの遊離などがなくても十分なスパーオキシド産生刺激作用があることや、還元型グルタチオン(GSH)の存在下でその作用が著名に増強されることなどや、さらに、チロシンキナーゼ阻害剤が低いIC50を示すことなどから、酸化亜鉛による好中球活性化の機序には、カルシウムイオンに依存しないチロシンキナーゼ型の受容体を介した情報伝達経路が関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hironobu Ishiyama: "Role of Kupffer cells in rat liver injury induced by diethyldithiocarbamate." Eur.J.Pharmacol.292. 135-141 (1995)

  • [文献書誌] Yoko Takeyama: "Effects of zinc on production of active oxygen species by rat neutrophils." Pharmacology&Toxicology. 76. 50-55 (1995)

  • [文献書誌] Hironobu Ishiyama: "Proliferation of hepatocyte and attenuation from carbon tetrachloride hepatotoxicity by gadolinium chloride in rats." Pharmacology&Toxicology. 77. 293-298 (1995)

  • [文献書誌] Toshiko Ueda: "The determination of nitrite and nitrate in human blood plasma by capillary zone electrophoresis." Electrophoresis. 16. 1002-1004 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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