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1995 年度 実績報告書

心筋内イオン・ホメオスタシス維持における解糖系由来ATPの役割

研究課題

研究課題/領域番号 05454270
研究機関大阪大学

研究代表者

楠岡 英雄  大阪大学, 医学部, 助教授 (00112011)

研究分担者 植原 敏勇  大阪大学, 医学部・附属病院, 講師 (80243202)
西村 恒彦  大阪大学, 医学部, 教授 (70237733)
キーワード心筋 / 解糖系 / 糖取り込み速度 / 虚血 / 再灌流 / 核磁気共鳴法
研究概要

心筋細胞では、収縮に必要なエネルギーは主として酸化的燐酸化により供給され、細胞内イオンホメオスタシスを維持するためのエネルギーは解糖系に由来すると考えられている。一方、短時間の虚血後再灌流した心筋では、壊死は生じないにもかかわらず収縮性の低下が遷延し、このような病態はstunned myocardiumと呼ばれている。stunned myocardiumでは、虚血中に消費されたグリコーゲンの再合成が進行し、また、虚血中に生じたイオン・ホメオスタシスの異常を修復するために、解糖系が亢進していると報告されている。昨年度は、このような再灌流心筋におけるブドウ糖取り込みを、ブドウ糖の類似化合物であり、心筋内に摂取後はその代謝が行われないデオキシグルコースを用い、その取り込み速度を燐核磁気共鳴法により測定することで評価した。その結果、stunned myocardiumにおいては、再灌流直後においてはインスリンによる最大刺激(対照の約8倍)に匹敵する程度にまでブドウ糖取り込み速度が亢進していることを明らかにした。今年度は、再灌流心筋における糖取込の状態を臨床的に検討した。すなわち、ブドウ糖類似体で、Positron Emmision Tomography (PET)感受性のフルオロデオキシグルコース(F-18 FDG)を用い、心筋梗塞急性期に血行再建に成功した症例では、亜急性期に、再灌流された心筋で、糖取込が亢進していることが確認し得た。また、本年度は最終年度に当たるので、これまでの研究成果のとりまとめを行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hashimoto,Katsuji: "Paradoxical uptake of F-18 fluorodeoxyglucose by successfully reperfused myocardium during sub-acute phase in pathients with acute myocardial infarction." Annals of Nuclear Medicine. 10(in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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