(1)mdr1アンチセンスDNAオリゴマーを当科のApplied Biosystems社DNAシンセサイザを使用して合成した。オリゴヌクレオチドは細胞内のヌクレアーゼによって容易に分解されるので、アンチセンスオリゴマー合成時にS基で修飾し、分解されにくくした。 (2)多剤耐性白血病細胞としてAdriamycin(ADR)で誘導したP388/ADR、コントロールとして抗癌剤に高い感受性のある親株P388/pを使用した。アンチセンスオリゴマーをP388/ADRに導入すると、アンチセンスDNAの用量依存性にモノクローナル抗体C219の反応性が低下した。つまりP糖蛋白の発現が抑制された。 (3)多剤耐性遺伝子mdr1のmRNA発現をRT-PCR法で検討したところ、アンチセンスDNAの用量依存性にP糖蛋白のmRNA発現が抑制された。
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