研究課題/領域番号 |
05454329
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斎藤 泉 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70158913)
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研究分担者 |
三宅 早苗 東邦大学, 医学部, 助手
鐘ケ江 裕美 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80251453)
原田 志津子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10218646)
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キーワード | アデノウイルスベクター / 遺伝子治療 / プロモーター |
研究概要 |
アデノウイルスベクターは遺伝子治療や基礎医学研究での利用が急速に進んでいる。我々は組換えアデノウイルスの作製法の画期的高率化に既に成功している。本研究では、このベクター系で使うべき強力な転写プロモーターとして、SRα、EF1α、CAG各プロモーターからLacZ遺伝子を発現する組換えアデノウイルスを作製した。これらを用いて13種類の倍養細胞で発現の高さを比較したところ、全ての細胞株でCAGプロモーターの活性が最大であることが分かった。特に免疫系、神経系、肝細胞株などの分化した細胞株における発現量でCAGプロモーターの発現が高いことが分かった。このことから、アデノウイルスベクターに用いる発現プロモーターとしては、CAGプロモーターが最も優れていることが結論された。CAGプロモーターの分化した細胞での高い発現能は従来知られていなかったため、この結果は、アデノウイルスベクターに限らず広く細胞の分化機能を研究するあらゆる分野における発現研究にきわめて有力な手段を提供することになった。また、アデノウイルスベクターによる遺伝子治療については、炎症などの副反応が将来の重要な問題となる可能性があるが、このように極めて発現の高いプロモーターを登載したベクターを用いれば、投与量を最小にすることができるため、CAGプロモーターを持ったアデノウイルスベクターは将来このベクターの主流となる可能性が高いと思われる。
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