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1993 年度 実績報告書

純化ヒト造血幹細胞の自己複製とコミットメント-癌遺伝子とサイトカインによる制御

研究課題

研究課題/領域番号 05454334
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

薗田 精昭  京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (60206688)

研究分担者 横田 昇平  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80231687)
キーワード造血幹細胞 / FACS / c-kit / SCF / BPA / AS-aligomer / CD34 / HLA-OR
研究概要

研究は当初の計画に従って、骨髄、末梢血あるいは臍帯血より比重遠心法により単核細胞を採取し、付着細胞、SBA陽性細胞を除去し部分純化した。得られた細胞をCD34,HLA-DR,c-kit,CD38,CD33等の抗原に対するモノクローナル抗体で二重染色し、CD34^+細胞をこれらの抗原の発現の有無によりソーテイングし亜分画した。今年度は、まず連続血球分離装置(CS-3000)を用いたapheresisにより採取した末梢血由来のCD34^+細胞の幹細胞特性について検討した。末梢血由来のCD34^+細胞の大半がHLA-DR,CD33,CD38抗原を発現していた。一方、c-kitの発現率は20-30%であり、骨髄、臍帯血に比べて低値を示した。CD34^+DR^+,CD34^+CD38^+あるいはCD34^+c-kit^+細胞分画にはすべての前駆細胞が濃縮されていた。一方、CD34^+DR^-,CD34^+c-kit^-細胞のコロニー形成率は低値を示した。特に,CD34^+CD38^-細胞分画にはコロニー形成細胞をほとんど認めなかった。これに対して、CD34^+CD33^+細胞分画にはCFU-GMが濃縮されていた。CD34^+細胞をc-kitの発現レベルにより亜分画すると、CD34^+c-kit^<high>分画にBFU-E,E-Mixが濃縮され、一方、CD34^+c-kit^<low>分画にはCFU-Megを含むすべての前駆細胞が濃縮されていた。以上より、末梢血幹細胞の特性は、骨髄、臍帯血と異なっていると考えられる。現在、ヒト骨髄よりストローマ細胞を形成し、長期液体培養系におけるLTCICの定量を試みている。また、純化幹細胞のコミットメントにおけるTGFbetaやRb、p53などの癌抑制遺伝子の関与について、これらの遺伝子に対するホスホロチオエート型アンチセンスDNA分子を合成し、無血清培養下でその作用について検討を加えている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Sonoda Y: "Interleukin-4-A dual regulatory factor in hematopoisis" Leukemia and Lymphoma. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Sonoda Y et al.: "Multilineage response in aplastic anemia patients following long-term administration of filgrastim" STEM CELLS. 11. 543-554 (1993)

  • [文献書誌] Sonoda Y et al.: "Interleukin-6 supports terminal proliferation and maturation of human bone marrow derived megakaryocyte" J Kyoto Pref Univ Med. 102. 873-883 (1993)

  • [文献書誌] 葛山由布子他: "G-CSFを併用したA_<ra>-C大量治療法、Etoposide大量療法による末梢血幹細胞の効率的採取法" 臨床血液. 34. 1525-1531 (1993)

  • [文献書誌] 藤井 浩他: "遺伝子組み変えヒト顆粒球刺激因子を併用した自己末梢血幹細胞移植術後の造血回復" 臨床血液. 34. 904-911 (1993)

  • [文献書誌] 薗田 精昭: "再生不良性貧血に対するG-CSF長期投与療法" 日常診療と血液. 3. 67-73 (1993)

  • [文献書誌] 薗田 精昭: "サイトカイン療法Q&A 各論41 SCF" 医薬ジャーナル社(印刷中), (1994)

  • [文献書誌] 薗田 精昭: "専門医を目指すプログラム学習 血液疾患編" 日本医事新報社(印刷中), (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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