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1994 年度 実績報告書

血小板産生の調節に関する基礎的ならびに臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05454335
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

溝口 秀昭  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70049021)

研究分担者 森 直樹  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20241078)
寺村 正尚  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40188686)
キーワード巨核球産生 / シグナル伝達 / Vav / MAPキナーゼ / Jak2 / Evi-1 / wyb
研究概要

血小板、巨核球産生に関する細胞内シグナル伝達機構や遺伝子制御機構を明らかにすることを目的とした。
1.ヒト巨核球産生に関与するサイトカインのシグナル伝達の検討:巨核芽球性白血病細胞株を用いた検討の結果、SCF刺激ではSCFレセプター、Vav、およびMAPKのチロシンリン酸化、CM-CSF刺激ではJak2、MAPKのチロシンリン酸化が明らかとなった。今後これらの蛋白の役割について検討する予定である。
2.巨核球産生に関与するプロトオンコジン、転写因子の検討:巨核球系の3細胞株のうちCMK、Meg-Jの2つの細胞株においてEvi-1の発現を認めたが、TPA、IL-3、IL-6、IL-11など添加により発現の変化はみられなかった。さらに、HELやK562のようにTPA添加により巨核球系に分化する細胞においても、TPA添加後にEvi-1の発現は認めなかった。以上より、Evi-1の巨核球の増殖、分化過程における関与の可能性は低いと考えられる。CMKにおいてmybは発現していたが、mybのAntisense oligonucleotideにより、増殖が抑制されなかった。
3.巨核球系細胞の多倍体化の実験モデルの確立:K-252aを添加することにより巨核球系細胞の多倍体化のモデルを確立した。多倍体化に伴い血小板糖蛋白の発現の増強もみられ、本モデルは正常の巨核球産生の過程にかなり類似していると思われる。今後、この系を用いて、巨核球の多倍体化のメカニズムを検討する予定である。
4.巨核球系細胞のTPAによる分化の作用機序についての検討:CMKのTPA添加によるCD41発現の増強はHerbimycinAで解除され、CD41発現の増強の機序は、少なくともチロシンキナーゼを介するものであることが示唆された。
5.正常巨核球がIL-11を産生しているかについての検討:巨核球系細胞には、IL-6の発現は認めたが、IL-11の発現は認めず、IL-11によるオートクリン増殖機構の存在は否定的と考えられる。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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