研究分担者 |
小林 浩一 東京大学, 医学部(病), 助手 (10262015)
梁 栄治 東京大学, 医学部(病), 助手 (30221683)
藤井 知行 東京大学, 医学部(病), 助手 (40209010)
海野 信也 東京大学, 医学部(病), 助手 (90193979)
上妻 志郎 東京大学, 医学部(病), 助手 (10272569)
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研究概要 |
1.数10回のIncubation実験の結果として,本保育システム下のヤギ胎仔の状態が明らかとなった。 (1)臍帯動静脈をblood acesssとするarterio-vekous extramembrane oxygenationによって,ヤギ胎仔を3週間以上、肺呼吸なしに生存させることが可能であった。(2)この間,動脈管は開存し胎児循環は維持されていた。(3)開始後2日目以降は胎児のガス交換・循環・内分泌動態は安定していた。また脳波上も同期性の変動を示すなど子宮内の状態と大きな差のない状態を維持した。(4)子宮外保育中のヤギ胎仔は酸素消費の観点からは子宮内胎仔とほぼ同等と考えられた。 2.子宮外保育システムで保育したヤギ胎仔の脳内血流量が外界からの刺激に対応し子宮内での反応と同じであるかどうかを検討するために,Chronic preparation法を用いて,臍帯圧迫時に於ける子宮内胎仔の脳血流の変化をcolored microsphereにより調べ,以下の事が明らかとなった。 (1)臍帯圧迫により,胎仔の大脳皮質・髄質・小脳・延髄への血流量は,それぞれ200〜300%増加した。(2)圧迫の解除によりそれぞれの部位への血流量は更に存在するが,圧迫・解除の繰り返しにより,血液のpHが低下すると,血流量も低下することが判明した。
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