研究課題/領域番号 |
05454362
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
谷村 弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10026990)
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研究分担者 |
内山 和久 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80232867)
石本 喜和男 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (40176227)
OCHIAI Minoru Wakayam Medical School, Gastroenterological Surgery
TUJI Takeshi Wakayam Medical School, Gastroenterological Surgery
IWAHASHI Makoto Wakayam Medical School, Gastroenterological Surgery
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / オリゴ糖 / 食物繊維 / クローン病 / 炎症性腸疾患 / 短鎖脂肪酸 / 腸内細菌 / ビフィズス菌 |
研究概要 |
炎症性腸疾患における食物繊維の意義は、いまだ未解決のままである。われわれは、その原因は、食物繊維の特性の違いを無視した検討がなされてきたためであると考える。そこで、特性のことなる2つの食物繊維(15%セルロースと10%フラクトオリゴ糖)と無繊維食、普通食をラット、デキストラン硫酸ナトリウム誘発潰瘍性大腸炎モデルに投与し、糞便中短鎖脂肪酸、腸内細菌叢、病理組織学的検討を行い、食物繊維の炎症予防効果、治癒促進効果について検討した。 その結果、同じ食物繊維でもセルロースに代表される不溶性で、刺激性の強い食物繊維は、むしろ炎症を助長するが、フラクトオリゴ糖では、腸内細菌叢を早期に改善し、短鎖脂肪酸を増加させ、腸内環境をいちはやく改善し、炎症予防・治癒促進の両面の作用を有することが判明した。この理由としては、まず第一にフラクトオリゴ糖が水様性で、発酵性に富み、なかでもビフィズス菌に選択的に利用される特性からビフィズス菌優位の腸内細菌叢を作り出し、短鎖脂肪酸代謝を活性化するためであると考える。短鎖脂肪酸は、大腸粘膜細胞のエネルギー源であり、細胞回転率を高め、粘膜血流を増加させ、水分や電解質の吸収を調整し、腸管の蠕動運動を高める作用がある。このような作用が抗炎症的効果を産み出したものと考える。 また臨床例においても、フラクトオリゴ糖10〜30g/日を投与した結果、腸内細菌の改善や短鎖脂肪酸の増加に有用であり、そのような症例では、便性の改善や臨床症状の改善が認めれ、新食物繊維としてのフラクトオリゴ糖の有用性が確認された。
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