研究課題/領域番号 |
05454363
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
金澤 暁太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (90111377)
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研究分担者 |
土屋 一成 自治医科大学, 医学部, 助手 (90217331)
岡田 真樹 自治医科大学, 医学部, 講師 (40254924)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | 乳斑 / 好中球 / 殺腫瘍細胞作用 / サイトカイン / BRM / 悪性中皮腫 / 石綿 / 癌ウイルス |
研究概要 |
漿膜乳斑組織は漿膜腔における異物除去のみならず、極めて多岐にわたる生物現象を司る組織であることを明らかにすることが出来た。 1.乳斑では特殊溶連菌株OK-432の作用により、投与後2時間以内に好中球の新生が誘導される。また、この好中球には強い殺腫瘍細胞作用があることが証明出来た。この現象はOK-432に特異的であって、同系の溶連菌PC-C203Uには極めて弱いことが明らかとなった。このような現象のmediatorsとして、局所のIL-1β、TNFα、G-CSFなどが関与することが証明された。乳斑構成細胞のうちのどれが、何によって、如何なる経路を介してこれらcytokinesの産生に関係するかをin situ hybridizationで組織学的に染め分けることを試みたが、これにはまた成功していない。現在乳斑・脾・肝・骨髄について、これらcytokinesのmRNAの発現の程度をRT-PCR法で比較検討する研究手段に切り替えており、まず組織レベルでの変化を解明した後に細胞レベルでの同定へと進む研究方法を進めていきたい。 2.石綿による悪性中皮腫の発生に乳斑組織が深く関与していることが先に報告したが、石綿自体のみでは同腫瘍は発生せず、実験的には微量の腫瘍ウィルスの存在が必須であることが明らかとなっていることを、Moloney murine sarcoma virus(MSV)の系で証明した。MSVのhelper virusであるmurine leukemia virus(MLV)が弱い癌原物質の作用を促進する。石綿自体に弱い癌原性があるかを証明する為に石綿とMLVを用いる系で検索したが、腫瘍の発生は陰性であった。その結果は石綿は腫瘍ウィルスの増殖に必要な条件を与えるものであることを示すもので、将来、石綿による悪性中皮腫の発生防止に一つの指標を与えるものである。
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