| 研究課題/領域番号 |
05454365
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| 研究機関 | 関西医科大学 |
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研究代表者 |
日置 紘士郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (60077641)
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| 研究分担者 |
山中 英治 関西医科大学, 医学部, 助手 (20210495)
大草 世雄 関西医科大学, 医学部, 助手 (80247907)
田中 完児 関西医科大学, 医学部, 講師 (90221390)
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| キーワード | HLA-DR antigen / Esophageal cancer / Lymphocyte infiltration / γδT cell |
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| 研究概要 |
我々は平成5、6年度までに、食道扁平上皮癌におけるHLA-DRの表出が他の消化器癌特に腺癌のそれに比して非常に低いこと、食道扁平上皮癌においてHLA-DR抗原の表出率が増加するほど腫瘍組織内浸潤リンパ球数が増加し組織中に両者が増加するに比例して累積生存率が上昇すること、また組織内の腫瘍先進部と腫瘍組織内間質の各々の部位におけるリンパ球数は各々単独で累積生存率の上昇に関与すること、IFNγが食道癌細胞株に対してHLA-DR抗原の発現を誘導するが細胞株の種類により相違が認められること等を明らかにしてきた。
他方、この浸潤リンパ球(特にTリンパ球)はT細胞抗原レセプター(TCR)を介し種々の免疫応答に携わるが、そのtypeとしてαβ型TCRとγδ型TCRが存在することが報告されるようになり、特にγδ型TCR陽性Tリンパ球(γδT cell)は末梢血中には少ないが表皮や消化管上皮に多く存在し、生体防御に重要な役割を果たすと考えられている。今回我々は食道扁平上皮癌におけるこのγδT cellの浸潤・分布様式について検討を行った。抗CD3、CγM1、δTCS1、TCRδ1の各種抗体を用い検索を行った結果、腫瘍組織内において浸潤するCD3陽性細胞の分布様式に一致してγδT cellの浸潤分布が認められ、またHLA-DR陽性癌細胞数の増加に一致してγδT cellの浸潤数の増加が認められた。また各々の抗体陽性細胞の浸潤程度はCγM1<δTCS1≦TCRδ1の順に多く認められた。このことよりγδT cellも腫瘍組織内に浸潤することが明らかとなり、抗腫瘍反応の一端を担う可能性が存在することが示唆された。
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