研究課題/領域番号 |
05454373
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高橋 俊雄 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (50079828)
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研究分担者 |
大辻 英吾 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20244600)
北村 和也 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (10224966)
山口 俊晴 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (90111327)
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キーワード | モノクローナル抗体 / イメージング / 画像診断 / 術中診断 / Immuno-guided surgevy |
研究概要 |
標識同位元素として^<131>Iと^<111>Inを選択し、それぞれの標識抗体の活性と到達性について検討した結果、^<111>Inは病巣の描出に優れていたが、正常肝組織への集積も多く、臓器により標識同位元素を使い分けるべきであることが明らかになった。また、ヒト大腸癌移植ヌードマウスに標識抗体を投与したのち、全麻下に開腹し、試作プローブで転移巣や原発巣における標識抗体の検出を試みたが、転移巣が小さな場合には今回使用したプローブでは検出困難であった。臨床例の検討では^<131>I標識抗体投与例の切除標本のオートラジオグラフィーを作製し、抗体の分布をマクロあるいはミクロレベルで検討したところ、原発巣ばかりでなく、小さなリンパ節転移巣にも標識抗体が検出できた。正常大腸粘膜などの、正常組織への分布は極めて少量であった。 手術前に標識抗体を投与して、投与標識抗体のうちどれくらいの量の抗体が癌病巣、転移巣に到達するか検討した。その結果、標識抗体の至適投与量は1個体あたり5mCiで充分と推定された。また、標識抗体投後48時間後前後が、検出にもっとも適していることが明らかになった。また、臨床例で実際に他臓器の合併切除を行うなどの、手術方針の決定に役立つ症例が経験された。 以上の様に平成6年度の研究では、検出器の精度に改善の余地のあるものの、臨床例では実際に微小なリンパ節転移巣に、標本抗体が到達していることが証明され、有用であることが示された。
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