研究課題/領域番号 |
05454381
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
藤澤 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
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研究分担者 |
飯笹 俊彦 千葉大学, 医学部, 助手 (10272303)
斎藤 幸雄 千葉大学, 医学部, 助手 (60261905)
柴 光年 千葉大学, 医学部, 助手 (20162620)
馬場 雅行 千葉大学, 医学部, 助手 (00143305)
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
MITSUNAGA Shin-ichri Chiba Univ.Sch.Med., Research Instructor
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | 肺癌 / 外科 / 免疫療法 / 肺転移 / 予後因子 / CELLULAR IMMUNITY / HUMORAL IMMUNITY / ANTIGEN SPECIFICITY |
研究概要 |
4G12抗体に対する抗イディオクタイプ抗体の作製に成功し、この確立した抗体は4G12抗体に対する内部イメージを有していることから、臨床応用の可能性があるものと考えられる。本研究ではわれわれの作製した抗イディオタイプ抗体を免疫原とする特異的活動免疫療法により、特異的抗腫瘍エフェクター機構を増強し、術後の再発転移を抑制することにより肺癌外科治療の成績向上を目的とするものである。4G12モノクローナル抗体とマウスのLewis肺癌細胞との反応性を検討したところ、高い反応性が証明された。C57Blackマウス後足皮下にLewis肺癌細胞を投与し、肺転移の抑制および生存率の向上に寄与するか否かにつき検討した。抗イディオタイプ抗体の前投与により肺転移数に対照郡との間に推計学的な有意の差は認められなかったが、生存率の有意な延長がみられた。細胞性並びに液性細胞傷害活性の面から検討したところ、抗イディオタイプ抗体前投与群では対照群に比し、推計学的に有意に高いLewis肺癌細胞に対する細胞傷害活性が証明された。しかし,antibody-dependent cellular cytotoxicityでは両群に推計学的に有意差は認められなかった。肺癌切除肺における肺内転移例の予後は通常極めて不良であるが、予後良好な亜群が存在している。われわれは肺転移陽性例の予後関連因子と転移経路につき検討した。年齢、性別、組織型、分化度、T因子、N因子、病期、リンパ管浸潤、血管浸潤、転移部位、転移個数、転移腫瘍型の臨床因子のうち、多変量解析ではリンパ肝浸潤および血管浸潤が推計学的に有意であった。リンパ管浸潤および血管浸潤は肺癌切除肺内転移例の予後推定の独立した臨床的因子であることが判明した。また原発腫瘍の中枢または他区域の肺内転移はリンパ行性の経路の可能性が高いことを示唆する成績もえられた。
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