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1993 年度 実績報告書

運動・知覚神経線維の選択的再生能に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05454410
研究機関琉球大学

研究代表者

金谷 文則  琉球大学, 医学部, 助教授 (90233866)

研究分担者 普天間 朝上  琉球大学, 医学部, 助手
キーワード選択的再生能 / Karnovsky染色 / choline acetyl transferose活性
研究概要

【目的】再生運動神経が遠位運動神経に選択的に再生する選択再生能の有無を検討した。
【実験方法】ラット大腿神経は鼠径靭帯の近位で運動神経枝と知覚神経枝に分岐する。右大腿神経を分岐部よりやや近位で切断し運動枝近位端から等距離に運動技遠位端と知覚枝遠位端をおき、I群(神経断端間隙0mm)、II群(神経断端間隙が2mmになるようにシリコンチューブに挿入)、III群(間隙5mm)の3群を作製した。左大腿神経は未処置のまま対照とした。両遠位端から4週以降継時的に神経片を採取し、再生した運動神経線維を同定するために特異的に運動神経軸索を染色する組織化学染色であるKarnovsky染色を行い再生運動神経数と軸索直径を測定した。また運動神経に特有なcholine acetyl transferase(以下CAT)活性をアイントープを用いて定量的に測定した。
【結果と考察】正常の大腿神経のKarnovsky染色では運動枝内にのみ運動神経軸索を認めた。正常運動枝のCAT活性は平均22.698cpmと正常知覚枝の平均124cpmの約200倍高値であった。I,II群では術後4週で軸索の良好な再生を見たがIII群は軸索再生が不良のため除外した。Karnovsky染色による運動神経軸索の染色は4週以降可能であり運動枝、知覚枝の両者で特異的な運動神経軸索の染色が見られた。I群の平均CAT活性は神経縫合後12週で運動枝14,203cpm、知覚技11,683cpmと有意差はなく神経間隙0mmでは運動神経線維に選択的再生能を認めなかつた。II群の平均CAT活性は術後8周で運動枝13,997cpm、知覚技146,624cpmと差がなかったが術後24週で運動枝24,448cpm、知覚枝14,771cpmと運動枝で有意に増加したが知覚枝では増加しなかった。この結果から運動神経線維は神経間隙の有無にかかわらず選択的再生能を持たないが運動枝に再生した運動神経線維は成熟し、知覚枝内に再生した運動神経線維は成熟しないと考えられた。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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