研究課題/領域番号 |
05454412
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
松木 明知 弘前大学, 医学部, 教授 (20003543)
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研究分担者 |
工藤 剛 弘前大学, 医学部, 助手 (70003407)
櫛方 哲也 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (80250603)
橋本 浩 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (00218421)
石原 弘規 弘前大学, 医学部, 助教授 (50111224)
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キーワード | 完全静脈麻酔 / ドロペリドール / ケタミン / フェンタニール / コンピュータシュミレーション |
研究概要 |
経静脈的にすべての麻酔薬を投与する完全静脈麻酔においては、主たる静脈麻酔薬の血中濃度を一定に保つことが重要である。 われわれが開発中のドロペリドール、フェンタニール、ケタミンによる完全静脈麻酔(DFK)では主たる静脈麻酔薬はケタミンであり、ケタミンの血中濃度を一定に保つように計画した。 単回投与時のコンピュータを用いた2コンパートメントモデルおよび3コンパートメントモデルによると、血漿ケタミン濃度1.0μg/mlを維持することが臨床麻酔上必要とされる血漿ケタミン濃度1.0μg/mlを維持するためには、初回投与量は1.0〜5.1mg/kgと算出される。今回の臨床研究でわれわれは2.0mg/kgを初回量として投与し、1.0μg/ml近辺の血漿濃度を得た。また維持投与量についても、同様にコンピュータを用いたコンパートモデルからケタミンの血漿濃度1.0μg/mlを維持するためには1.0〜1.66mg/kg/hと算出された。しかし術中の覚醒を予防するため、われわれはこれより多い2.0mg/kg/hrを投与し、血漿濃度0.7〜1.2μg/mlを得た。この量では術中の覚醒は一例も見られていない。 以上の知見は、われわれの開発したDFKにおいてはケタミンの初回投与量を2.0mg/kg、持続投与量2.0mg/kg/hするのが妥当であると考えられた。
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