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1994 年度 実績報告書

泌尿器癌の悪性度に及ぼす受容体型癌遺伝子c-erbB-2とそのリガンドの意義

研究課題

研究課題/領域番号 05454430
研究機関秋田大学

研究代表者

加藤 哲郎  秋田大学, 医学部, 助教授 (40004642)

研究分担者 守山 正胤  東京大学, 医科学研究所, 助手 (90239707)
佐藤 一成  秋田大学, 医学部, 助手
寺田 邦彦  秋田大学, 医学部, 講師 (60197796)
キーワードc-erbB-2 / human NDF / HER-4 / EGFR family / urothelial carcinoma / renal cell carcinoma
研究概要

泌尿器癌におけるc-erbB-2遺伝子とhuman NDF遺伝子の関与について検討した。
膀胱癌におけるc-erbB-2遺伝子の増幅と過剰発現とNDF遺伝子の発現を検索した。膀胱癌ではc-erbB-2とhuman NDF遺伝子に再編成は認められなかった。c-erbB-2遺伝子の発現は膀胱癌と正常組織の全てでみられたが,正常組織より癌に発現量が多かった。また,human NDF遺伝子も膀胱癌,正常組織ならびに膀胱癌株細胞(5637)において低レベルの発現がみられた。この結果から、膀胱癌にはc-erbB-2とhuman NDFの自己分泌機構が存在することが示唆された。
Human NDFは受容体型膜蛋白c-erbB-2のリガンドとみなされているが,c-erbB-2の活性化のためには受容体型膜蛋白HER4の存在が必要とされている。そこで、腎細胞癌におけるこれら3種の遺伝子の発現を検索し,それらの相互作用を検討してみた。その結果、腎細胞癌(20例)ではhuman NDF遺伝子の過剰発現を1例(5%)に認めたが,c-erbB-2遺伝子の過剰発現は認められなかった。一方,HER4遺伝子は正常腎組織ではすべてで発現を認めたが,癌組織では発現を検出できなかった。human NDF過剰発現の1例では,c-erbB-2遺伝子の発現は正常組織に比較して低レベルであった。これらのことから、腎細胞癌の増殖と進展にはhuman NDFとc-erbB-2の自己分泌機構の関与は少ないと考えられた。
これらの知見は第28回と第29回の日本癌治療学会総会で発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤,一成: "泌尿器癌におけるhuman NDFとc-erbB-2の発現" 第52回日本癌学会総会記事. 218 (1993)

  • [文献書誌] 佐藤,一成: "泌尿器癌におけるhuman NDF,c-erbB-2およびHER4の発現" 第30回日本癌治療学会総会抄録号. 29. 160 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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