研究概要 |
平成6年度は、昨年度よりの高インスリン血症及び高アンドロゲン血症を合併するPCO患者インスリン受容体遺伝子の解析に加え、さらにインスリン抵抗性の発現のメカニズムおよび卵巣顆粒膜細胞及び莢膜細胞の初代培養系を用いて糖代謝関連蛋白質とその機能との関連につき検討した。高インスリン血症及び高アンドロゲン血症を合併するPCO患者のリンパ球よりgenomicDNAを抽出し、正常ヒトgenimicDNAを対象としてPCR-SSCP法により変異の有無をスクリーニングし、dideoxy法により塩基配列を決定した。さらに、卵巣顆粒膜細胞及び莢膜細胞の初代培養系を用いてインスリン、IGF-1,IGF-2、およびテストステロンのその機能に与える影響を検討した。性ステロイド合成に関する指標として、P450OSCC,aromatase,3bete-HSD,Sterol carrier proteinまた排卵に関する指標としてplasminogen activator,collagenaseの遺伝子発現を持ちいた。これらの研究は3年計画で予定しており現在進行中であるので、未発表のものが多く具体的な内容に関しては、平成8年4月発行予定の冊子により発表する予定である。現在これらの研究成果の一部を国際誌に投稿中である。
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