エンドトキシンぶどう膜炎において一酸化窒素合成酵素の活性上昇がみられ、また抑制剤で炎症が抑制されることから発症ごく早期の段階でこの酵素が関与していると考えられ、現在その機序について更に検討中である。 また炎症の消退期に前房中TGF-β濃度が増加することがわかり、このサイトカインが、炎症の消退に何らかの形で関与している可能性が示唆された。現在TGF-βの抗体が炎症の抑制効果があるかどうか検討中である。また、光凝固された色素上皮がTGF-βを産生しこれによって白舌内皮細胞の増殖が抑えられることがわかり、このTGF-βのレーザー光凝固による上昇は生体の動物モデルを用いても確められた。このことは臨床的にレーザー光凝固が血管新生抑制作用をもつことの機序の解明につながると考えられる。今後血管新生とサイトカインについて更に検討していくつもりである。
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