1.Non-specific cholinesteraseの酵素組織化学とprotein gene product9.5(PGP)の免疫染色を同一切片で検出し、歯根膜機械受容器は根尖周囲に、侵害受容器は歯根膜全域に分布していた。 2.cytochrome oxidase C活性がRuffini神経終末軸索のなかのほとんどのミトコンドリアに、Acid phosphatase活性が終末シュワン細胞に出現していることが示された。 PGP抗体による免疫組織および細胞化学的手法を用いてRuffini神経終末の発生、成熟過程を検討したところ、歯根膜Ruffni神経終末は出生直後に小さなvesiceleを含む構造物として形成され、歯牙の萌出、機能圧付加により成熟過程が劇的に進行することが示された。 ラット臼歯を咬合挙上し、歯根膜神経の動態をprotein gene prduct9.5(PGP9.5)の免疫組織化学的手法用いて検討した。咬合挙上2日では歯根膜Ruffini神経終末は膨化し、その輪郭が不鮮明になった。電子顕微鏡下では、軸索終末から長い原形質突起を伸ばしていた。また、軸索終末周囲のシュワン鞘に存在するcaveolaeの数が著しく減少した。この傾向は咬合挙上後7日目までみられた。さらに、咬合挙上2-4日にかけて圧迫側において数珠状を示す神経線維が有意に増加し、その後、経日的にこれらの数珠状神経は減少傾向を示した。歯根膜神経は咬合性外傷のような外的要因に特徴的な応答を示すことが明らかとなった。 ネコ咬筋にHRPを注入し、三叉神経運動核における神経調整物質の検討を行ったところ、HRPで標識された運動ニューロンはセトロニン陽性神経とシナプスを形成しており、セロトニンが顎運動調節に関与していることが示された。
|