• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

唾液腺分泌機構の遺伝子導入による再構築

研究課題

研究課題/領域番号 05454503
研究機関広島大学

研究代表者

土肥 敏博  広島大学, 歯学部, 教授 (00034182)

研究分担者 北山 滋雄  広島大学, 歯学部, 講師 (80177873)
森田 克也  広島大学, 歯学部, 講師 (10116684)
キーワードSubmandibular gland / Mucin / Calcium / Acetylcholine / Phosphatidylinositol / Cyclic ADP ribose / Dog
研究概要

唾液中のムチンは口腔組織保護、咀嚼、義歯の維持等に重要な役割を果たしている。申請者らはイヌ顎下腺細胞を用い、ムチン分泌機序に関わる細胞内情報伝達経路について検討し、以下の結果を得た。
1.高分子ムチン分泌は、isoproterenol,noradrenaline,penyrephrine,acetylcholine(ACh),ionomycin及びthapsigarginによって促進された。
2.AChは二相性の細胞内遊離Ca^<2+>濃度の上昇をもたらし、又Ins(1,4,5)P_3は、digitonin膜透過性細胞において、一過性のCa_<2+>遊離を引き起こした。
3.TPAによりムチン分泌を認めた。TPA及びstaurosporineは、Ca^<2+>動態には影響を与えなかった。
4.Ryanodineは、持続性Ca^<2+>遊離を引き起こしたが、caffeineはCa^<2+>遊離を引き起こさなかった。
5.Cyclic ADP ribose(cADPR)は、digitonin膜透過性細胞からCa^<2+>遊離を引き起こした。cADPRによるCa^<2+>遊離は、heparin及びryanodineにより抑制されなかった。
6.AChは、細胞外液から細胞内へのCa^<2+>流入を促進した。このCa^<2+>流入は、SK&F96365,econazole,miconazole及びLY-83583により抑制された。
7.Digitonin膜透過性細胞において、GTP-γ-Sはムチン分泌を引き起こした。
8.イヌ顎下腺よりmRNAを調整し、アフリカツメガエル卵母細胞に注入し、各種刺激に対する応答(電流変化、^<45>Ca取込み、^<14>Cグルコサミン取込み)を観察中である。
以上、イヌ顎下腺細胞からのムチン分泌反応に関与する受容体と細胞内情報伝達経路について、ムスカリン受容体とそれに共役するCa^<2+>動員系の重要性を明らかにした。現在その分子機構について検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山木博司: "イヌ顎下腺細胞からのカルシウムイオン動員によるムチン分泌" 広島大学歯学雑誌. (印刷中).

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi