研究概要 |
P388D,細胞(マクロファージ),Gin-1細胞(線維芽細胞),Endocell-UV細胞(血管内皮細胞),UMR細胞(骨芽細胞様細胞),U937細胞(白血球細胞)を用い、熱ショックを与え、SDS-PAGEを行いクマシ-染色したところ、明らかに増加の認められたタンパク質を有していた細胞は、Gin-1細胞だけであった。そのタンパク質の分子量は67kDaであり、A.actinomycetemcomitans Y_4株の64KDaタンパク質に対するモノクローナル抗体を用いてのウエスタンブロット分析では反応は認められなかった。 ついで歯周炎患者血清を用い、A.a Y_4株を30℃および42°Cで培養した全菌対をサンプルとしたウエスタンブロット分析を行ったところ、64KDaタンパク質は多くの患者血清と強い反応を示した。特に臨床診断で局所型若年性歯周炎と診断された2人の患者血清と強く反応した。しかし、正常ヒト血清では18人中17人に反応は認められず、反応のあった残りの1人も弱い反応であった。 さらにA.a Y_4株の64KDaタンパク質に対するモノクローナル抗体と患者血清は、Gin-1細胞とは反応せず、従ってA.a Y_4株の64KDaタンパク質とGin-1細胞の熱ショック様タンパク質は異なるファミリーである可能性が高いと思われた。
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