研究課題/領域番号 |
05454571
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
池沢 宏郎 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (40080163)
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研究分担者 |
小林 とも子 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (70214533)
田村 悦臣 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (50201629)
田口 良 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (20080210)
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キーワード | ホスホリパーゼ / スフィンゴミエリナーゼ / 酵素蛋白質一次構造 / 酵素活性部位 |
研究概要 |
1.Penicillium notatumのホスホリパーゼBの発現ベクターの作成。 E.coliHB101に保持されているプラスミドpPLB18中のホスホリパーゼB遺伝子を鋳型として、PCR法によりpLB18中の53bpの不要なインサートを除去し、Bacillus brevi47用発現ベクターpNU211へのクローニングのための制限酵素サイトを導入した。次にこのPCR断片をpNU211へ導入し、そのトランスフォーマントを得た。これを用いて発現を試みたが、72時間の培養においてもホスホリパーゼBに対応する遺伝子由来の蛋白の発現は認められなかった。同様の方法で真核細胞発現ベクターpSVLにホスホリパーゼB遺伝子を導入したベクターpSVBを構築した。これを用いてCOS-1細胞内での発現を試みたが、ホスホリパーゼB活性は検出感度以下であった。上記2つの発現系においては、ホスホリパーゼBに細胞膜溶解作用があるため困難であると考えられるので、現在in vitro系での発現を検討している。 2.Bacillus cereusのスフィンゴミエリナーゼの一次構造における活性部位の分子生物学的解析。 各種蛋白修飾試薬による化学修飾の実験から、酸性アミノ酸(アスパラギン酸,グルタミン酸)を修飾するWoodward'sK試薬がスフィンゴミエリナーゼ活性を阻害することが示され、酵素活性にこれらアミノ酸が関与していることが示唆された。そこで他の細菌スフィンゴミエリナーゼと相同なアスパラギン酸のうち4つの部位を選び、グリシンに変えた変異体をつくり、B.brevis47のトランスフォーマントを得、酵素化学的性質を検討中である。
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