研究課題/領域番号 |
05454593
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
江澤 郁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10060641)
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研究分担者 |
加藤 千晶 日本女子大学, 家政学部, 助手 (90185851)
阿部 恒夫 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20013906)
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キーワード | 低骨密度 / 骨粗鬆症 / 骨密度測定 / 生活活動量 / 体格指数 / ダイエット / 若年者 |
研究概要 |
骨粗鬆症の予防には20歳代から30歳代にかけての最大骨量を高めておくことが重要である。そのためには、それ以前の若年期からの食生活および生活活動量が大きく影響する。しかし、現実には飽食時代といわれるなかで、若年者のダエット趣向、さらには便利な生活に慣れ、活動量は少なく、これが低骨密度に影響していると考えられる。従つて、骨密度と体格および身体活動との関連性を追求し、若年者に対する低骨密度予防を積極的に奨めていくことが肝要である。それによって、今後益々急増し、さらに重大な社会問題となるであろう骨粗鬆症の予防に継がることを期待する。そこで、平成5年度には、女子学生を対象として、体格および食生活、生活活動量、運動との関係をX線骨密度測定装置による骨密度から比較検討した。 1.体格と骨密度において、体格指数(BMI)により骨密度を比較した結果、体格指数の低いダイエット趣向者は、標準範囲にある者に比べ、骨密度は有意に低値を示した。さらに食生活調査の結果、体格指数の低いダイエット趣向者は、エネルギー摂取量が低値を示す一方、ビタミンAが過剰摂取されており不適正な食形態が認められた。2.運動部員と非運動部員との骨密度の比較において、運動部員は、非運動部員に比べ有意に高値を示した。 以上より、低骨密度予防には、エネルギー、カルシウムなどの栄養素の十分量の摂取とともに、バランスのよい食生活による正常範囲の体重維持および運動(生活活動量を高めること)の重要性が示された。 本年度の研究より、若年ダイエット趣向(体格指数、体脂肪の低い)者および生活活動量との低骨密度に対する関連性が示され、さらには食生活調査等により低体重を引き起こすようなアンバランスな食生活の問題も明かとなった。今後、若年女性の低骨密度を予防し、それを将来的には骨粗鬆症への発展させることが重要であり、さらには最近の若年女性における痩せ願望によるアンバランスな食生活が見られる現状において若年女性に対する自己の健康管理への積極的かつ正しい姿勢について骨密度測定をも含めた教育的指導をさらに進めていくことが今後の課題である。
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