研究課題/領域番号 |
05454601
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山内 一信 名古屋大学, 医学部, 教授 (90126912)
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研究分担者 |
深津 俊明 名古屋大学, 医学部, 助手 (60228864)
池田 充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184437)
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キーワード | エキスパートシステム / ニューラル・ネットワーク / ルーチン検査 |
研究概要 |
検体検査を用いた肝疾患診断エキスパートシステムを肝疾患専門医5人が注目した検査項目および診断過程をニューラル・ネットワークに組込むことによって作成した。この診断率は72%で、ニューラル・ネットワークのみで得られた診断論理の正解率の52%、あるいは肝疾患専門医の診断率54%を上回る改善が得られた。さらに論理の修正によって81.2%の診断率が得られ、日常臨床に充分耐えられる検体検査診断システムであると考えられた。ファジ-理論についてはニューラルネットワーク以上の成績が得られず、肝疾患診断総合検体検査支援システムには適さないことが明らかになった。 また日本臨床病理学会がルーチン検査として提唱している26項目の検体検査項目を用いて感染症、筋疾患、貧血、悪性疾患、腎尿路疾患、肝胆道疾患、糖尿病、消化器疾患、骨疾患、高脂血症、正常を枝分れ論理を用いて診断した。219人の対象者のうち、それぞれの診断率は、感染症(10/20名)、悪性腫瘍(34/74名)、筋疾患(2/6名)、貧血(14/14名)、腎尿路系疾患(42/55名)、糖尿病(8/14名)、消化器疾患(9/20名)、骨疾患(3/26名)、高脂血症(13/18名)であった。このルーチン検査項目は、腎尿路疾患、糖尿病、高脂血症の診断には特に有用であると考えられた。
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